コンテンツへスキップ

副業を始めたら住民税が2重徴収に…「普通徴収」を選べば回避できる!確定申告と市役所手続きをイラスト図解

  

こんにちは。フリーランスひかるです。

「副業で稼いだのに、なぜか会社の給与明細の住民税の欄がいつもより高くなってる。なんで?」

そんな疑問を持ったことはありませんか。実は、副業をしている給与所得者がよく直面する「住民税の2重徴収問題」です。確定申告をきちんとやったのに、どこからどう税金が引かれるのかよくわからないまま、気づいたら余計に引かれている。

正直、私も副業を始めた当初は、税金がどこから徴収されるのか(国なの?地方なの?)も、どこへ何を手続きすればいいのかも、まったくわかりませんでした。

でも、その「わからない」状態を放置してしまったことが、実は大事なことに気づくきっかけになったんです。

そもそも副業をする際に知っておくべき税金の基本については、こちらもあわせてどうぞ。
→ 副業するなら知っておきたい!あなたの会社は副業OK?本業の税金を節税するための「あの方法」とは

この記事を読むとわかること

  • 副業で住民税が2重徴収になる仕組みと、なぜ給与から引かれてしまうのか
  • 「普通徴収」を選ぶと何が変わるのか、確定申告のどこで設定するのか
  • 市役所に普通徴収を断られたときの対処法

住民税そのものの基本的な仕組みや、フリーランスが知っておくべき落とし穴については、こちらも合わせて読んでみてください。
→ フリーランスの住民税・税金の基本ガイド|知らないと損する4つの落とし穴

副業の住民税は2重徴収になる。結論から言うとこういう仕組みです

結論から言います。副業をしている給与所得者が何も設定せずに確定申告をすると、本業の給与からの天引き(特別徴収)に、副業分の住民税まで上乗せされて引かれます

これが「住民税の2重徴収」と呼ばれる状態です。

正確には「2つの収入に対して1か所(会社)から徴収される」という状態で、税額が過剰に引かれるわけではありません。ただ、副業分まで給与明細に反映されることで、会社に副業がバレるリスクが生まれます。

なぜこうなるのか、実は私にも経験があります。 副業を始めた頃、確定申告の用紙にある「住民税の徴収方法」の欄を完全に読み飛ばしていました。あの欄、意外と地味な場所にあるんです。

詳しい原因の話は次のセクションでします。


住民税の「特別徴収」と「普通徴収」のちがいとは

まず用語の整理からします。

徴収方法意味誰が払うか
特別徴収会社が給与から天引きして代わりに納付会社経由
普通徴収市区町村から届く納付書で自分で払う自分
特別徴収と普通徴収の違い

会社員は原則として「特別徴収」です。給与から毎月自動的に引かれているので、意識することがほとんどありません。

問題は、副業で収入が発生した場合です。確定申告で副業の所得を申告すると、市区町村(お住まいの市役所や区役所)は「この人の住民税の総額」を計算します。そして、その合計額を「特別徴収=会社経由で払わせてください」と会社側に通知するんです。

つまり、副業分の住民税まで、本業の会社にバレるという構造です。


「普通徴収」で回避できるのに知らなかった。これが知識不足という落とし穴

ではどうすればよかったのか。答えは確定申告書の中にありました。

確定申告書の第二表に「住民税に関する事項」という欄があります。そこに「給与所得以外の住民税の徴収方法の選択」という項目があり、「自分で納付(普通徴収)」に✓を入れるだけで副業分を分離できます

これを知らないままにしていると、副業分も含めて会社に通知が行きます。

スキル不足でも、あなたの性格の問題でもありません。ただの「知らなかった」です。 確定申告の書類のどこを見ればいいか、誰も教えてくれないまま、やらないといけない状態に放り込まれているのが現実です。

私も副業を始めた最初の年、確定申告書を前にして「国税庁のサイトを見ても、何がどこに書いてあるのかまったくわからない」と思いました。税金がどこへ(国?地方?)何の目的で(所得税?住民税?)引かれるのかすら、整理できていなかったんです。


あの年、住民税の通知書を開けた瞬間のこと

「納付税額:212,000円」

画面には、見慣れない数字が表示されていました。

ひかるは確定申告を終えた後の5月、市役所から届いた住民税の通知書を開いていました。封筒の中には薄い水色の紙が入っていて、A4の真ん中あたりに太字でその金額が印刷されていました。

「これって、去年より多くない?」

副業を始めた年でした。クライアントからの振り込みは月に2〜3件、合計で年間40万円ほどの売上がありました。経費を引いても、まあ悪くない年だったと思っていた。確定申告もインターネットで済ませた。

でも、その通知書の金額は想定より多い気がした。

会社の同僚から聞いた話を思い出しました。「俺、去年副業始めたら、なんか会社に怪しまれてさ」という話。意味がわからないまま流していたけれど、今になってその話の断片がつながり始めていました。

スマホで「住民税 副業 会社にバレる」と検索すると、検索結果にずらりと記事やSNS投稿が並びました。タップした先のページに、こんな一文がありました。

「副業分の住民税が特別徴収になると、会社に金額が通知されます」

通知書を、もう一度見ました。

フリーランス1年目に住民税の通知書を見て青ざめた体験と、そのあとどう対処したかをまとめた記事もあります。
→ フリーランス1年目、税金知らずに放置→住民税27万の通知が届いた私の対処法


給与所得者が副業の住民税を「普通徴収で回避」するための3ステップ

STEP 1 確定申告書で「自分で納付」を選ぶ

これが最初で最大のポイントです。

e-Tax(電子申告)の場合 確定申告書の作成画面に「住民税・事業税に関する事項」という入力ページがあります。「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」という項目で、「自分で納付」を選択します。

紙の申告書の場合 第二表の右下あたりにある「住民税に関する事項」の欄を探してください。「給与から差引き」「自分で納付」の2択があるので、「自分で納付」に〇をつけます。

⚠️ 注意点:この選択で回避できるのは「副業所得分の住民税」だけです。給与所得分は引き続き会社経由(特別徴収)のままです。

STEP 2 市区町村の処理を確認する

確定申告が完了すると、税務署から市区町村へデータが送られます。ここで市区町村が「普通徴収」と「特別徴収」を正しく分けて処理してくれるはずです。

ただし、市区町村によっては「副業分も特別徴収のほうで処理してしまう」ことがあります。5月〜6月頃に届く「住民税の決定通知書」を必ず確認してください。

確認すべきポイント

確認項目内容
通知書の種類会社経由の「特別徴収税額通知書」に副業分が含まれていないか
普通徴収の納付書自宅に別途「普通徴収」の納付書が届いているか

STEP 3 市役所に相談・申し出る(トラブル時)

「普通徴収を申請したのに、特別徴収になってしまった」という場合は、お住まいの市区町村の税務窓口に連絡します。

伝えること

  • 確定申告で「自分で納付(普通徴収)」を選択した旨
  • 給与所得以外の所得分を普通徴収にしてほしいという申し出

電話でも対応してもらえることがほとんどです。「総務省の個人住民税に関する通知」において、給与所得者の副業所得分は普通徴収を選択できると定められていますので、根拠として伝えると話が早いです。

普通徴収のための3ステップ

参考:総務省「個人住民税の特別徴収」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/ichiran09.html

ただし、自治体によって「普通徴収を認めない」ケースもあります。 これは総務省の通達に対して、各市区町村の運用が追いついていない場合があるためです。断られた場合は、上記URLの内容を示しつつ、再度確認を求めることをおすすめします。

市役所に普通徴収を断られた場合の具体的な対処法は、こちらの記事で詳しくまとめています。
→ 住民税によって副業していることがバレた同僚の話から学ぶ|普通徴収を断られた時の【次の一手】チェックリスト


 今後、このような失敗や損は経験したくないですよね?

税金の仕組み・確定申告のやり方・トラブルのない契約書作成・訪問時のビジネスマナーなど、実務全般を身につけることによって「この人は信頼できる人だ」と言われるフリーランス・個人事業主になれるのです。

そのような人向けに、実務全般を学び、テストに合格することで信頼のバッジを得られる「個人事業経営士・CFQ」という資格があります。
名前には「個人事業」と付いていますが、全ての働く人が知っておくべき知識が網羅されています。

CFQ資格認定証

CFQ資格の勉強をすると、契約の方法や税金などの実務について調べる回数が減り、自信を持って働ける自分になることができます。

  • 「調べながらやる」から、「体系的に理解して自走できる」状態へ
  • 「ミスを減らす」から、「信頼される実務力を手にいれる」状態へ
  • 「契約トラブルがあるかも」から、「信頼できる契約を締結できる」状態へ

税金・確定申告・契約・ビジネスマナー全般を体系的に学べる!
CFQ資格の詳細はこちら


副業と住民税に関するよくある疑問 

(個人事業経営士CFQ 監修)

Q1. 確定申告をしなければ、住民税の支払いは発生しない?

A:発生します。副業の所得が年間20万円を超える場合は所得税の確定申告が必要で、20万円以下でも住民税の申告が必要なケースがあります。特にメルカリなどの雑所得がある場合、確定申告不要でも市区町村への住民税申告は別途必要なことがあります。「確定申告しなければバレない」というのは誤解で、住民税の申告を怠ると延滞税が発生するリスクがあります。

Q2. 会社員が副業で業務委託を受けている場合も「普通徴収」と同じ手続き?

A:基本的には同じです。業務委託による副収入は「雑所得」または「事業所得」として申告し、その所得分の住民税を普通徴収にすることで、本業の会社への通知を回避できます。ただし、副業所得を「事業所得」として申告する場合は、継続性・反復性の要件を満たしているか確認が必要です。

メルカリなどの売上がある場合の住民税申告については、こちらで詳しく解説しています。
→ メルカリで売上15万円→確定申告不要でも住民税は申告必要?


このように、正しい知識があるだけでトラブルは避けられます!

確定申告後に住民税でつまずいた経験談と、手取りを守るための実務3つをまとめた記事はこちらです。
→ 確定申告が終わっても住民税でまた慌てた話と、手取りを守る実務3つ


まとめ|副業の住民税2重徴収は「普通徴収」の選択で回避できる

副業の住民税と普通徴収の関係を振り返ります。

  • 何もしないと、副業分の住民税も本業会社の給与から天引きされる(特別徴収)
  • 確定申告書で「自分で納付」を選ぶだけで、副業分を分離できる(普通徴収)
  • 市役所で正しく処理されているか、5〜6月の通知書で必ず確認する

「どこへ何を手続きすればいいかわからない」は、あなただけが感じていることではありません。副業の税金は、誰かが体系的に教えてくれる場所がないまま、気づいたら手続きが終わっていないといけない構造になっています。

この記事を何度でも読み返してください。確定申告の時期に、また迷ったらここに戻ってきてもらえればと思います。

住民税だけでなく、所得税・国保・年金・消費税まで全体像を把握したい方はこちらの記事が網羅しています。
→ 個人事業主の税金・保険・年金【完全ガイド】

 

この記事の監修者

フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴15年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修