
この記事は、フリーランス実務資格「個人事業経営士・CFQ」監修のもと作成しています。
こんにちは。フリーランスひかるです。
GMOインターネットグループやAmazon、そして2026年度からはLINEヤフーやソニーまで、名だたる大手企業が次々と「テレワーク廃止」「原則出社」に舵を切っています。
ちょうど同じタイミングで、40年ぶりと言われる労働基準法の大改正議論も進行中です。
今日は、この2つの動きがどうつながっていて、フリーランスの働き方や取引先との関係にどう影響してくるのかを整理します。
「原則出社」ニュースの要点
- パーソル総合研究所の2026年調査では、テレワーク実施率が21.4%まで低下する一方、会社から「原則出社」を指示される人は24.6%と2年連続で増加
- GMOインターネットグループ(2023年2月〜)、サントリーホールディングス(2023年5月〜出社基本、2024年4月に在宅手当廃止)、Amazon(2025年1月〜週5日出社)、LINEヤフー(2026年度〜週3日出社を基本とする働き方へ移行)など、大手企業の出社回帰が相次いでいる
- 厚生労働省は「テレワークが雇用契約や就業規則で労働条件として定められている場合、会社が一方的に廃止することは原則できない」との考え方を示しており、テレワーク廃止=即違法ではないものの、進め方によっては労働条件の不利益変更として問題になりうる
- これとは別に、2025年1月の「労働基準関係法制研究会」報告書をきっかけに、40年ぶりとされる労働基準法の大改正議論が本格化。2025年10月には首相が労働時間規制見直しの検討を指示し、「労働市場改革分科会」が新設された。2026年9月時点で、具体的な施行時期はまだ未定
直近の動き:ソニー半導体、8000人が10月から原則出社に
この記事を書いている今も、新しい「原則出社」のニュースが飛び込んできました。
ソニーセミコンダクタソリューションズが、2026年10月から社員約8000人を原則出社に戻すと発表したのです。
- 新事業創出のため、部署横断の対面連携を重視。フィジカルAI(ロボットや機械を動かすAI)分野の研究開発では、対面での意見交換が効率的と判断
- 個室スペースの増設やランチ代補助など、出社しやすい環境整備もあわせて実施
- 育児・介護と両立が難しい社員には、引き続きテレワークを認める例外規定を設置
- 一方で、テレワーク継続を希望していた社員との間にギャップがあり、反発の声や、優秀な人材の流出を懸念する意見も出ている
大手一社の方針転換にとどまらず、個室・補助・例外規定までセットで踏み込んだという点に、この「出社回帰」の流れが一過性ではないことがうかがえます。
フリーランス・会社員にとって何が変わるか
会社員にとっては、通勤時間や働く場所の自由度が再び制限される可能性があります。
一方、労基法改正議論の中では「テレワークの日だけフレックスタイム制を導入できるようにする」部分的フレックスタイム制の検討も進んでいて、出社回帰と柔軟な働き方の両立を模索する動きも同時に起きています。
フリーランスにとって直接影響が大きいのは、取引先企業の働き方の変化です。
オンライン完結でやり取りできていたクライアントが出社回帰したことで、「打ち合わせは対面で」「オフィスに常駐してほしい」といった要望が増えるケースが出てきています。
ここで注意したいのが、常駐や場所・時間の指定が強まりすぎると、業務委託ではなく雇用に近い「偽装請負」と判断されるリスクがある点です。
(この論点は以前「副業の業務委託なのに『出社して』はおかしい?」でも詳しく解説しました)
また、副業を持つ会社員については、労基法改正の中で複数事業主のもとで働く際の「労働時間通算ルール」の簡素化も検討されております。
将来的に副業のハードルが下がる可能性がある点も、フリーランス側から見ておきたい変化です。
「出社することの意味」ってなんだろう?
正直、この「出社回帰」の流れを見ていて、独立してよかったと思う瞬間が増えたかもしれません。
フリーランスになってからは、働く場所も時間も基本的に自分で決められる。
ただそれは同時に、「会社員という働き方の柔軟性が、会社側の都合ひとつで簡単に変わってしまう」ということでもあるんだな、と改めて感じた。
そして、ニュースにあるように、出社を強制する会社側にも問題があるなって。
というのは、友人が言っていたんだけど、「出社しろ!っていう割には、デスクに座って会話があるわけでもなし。打ち合わせはオンライン、やり取りはチャット。そしてお昼一緒にいきましょうとか飲みに行きましょうもなし。これじゃ出社する意味ないじゃん!」って。
今回のソニーの発表を見ていても、正直同じようなことを感じてしまった。
個室を増やすって、それもう家で仕事していいのでは?って思わず突っ込んじゃった(笑)。

確かにその通り!
場所を変えて集まってリモートしてるだけ。
会社は面倒なんだろうね。学校の校則と同じ。
「型にはめておけば管理が楽」ということ。
「顔を合わせる」本当の意味って?
自分はいつもオンラインで在宅の仕事をしているけど、やっぱオンラインって会話のテンポとか、感情の温度感とかが伝わらない。
頑張っても伝えたいことの7割くらいかなって思っている。
だから、何かコミュニケーションロスがでだしたな…って思ったら顔を見せに訪問するようにしている。
生の対話ってそういう時に重要なんじゃないかなって。
だから「出社の意味」って「雑談すること」だと思う。
まあ、重要なことを決定するときは顔を直接合わせた方がいいけど、そんなタイミングは頻繁には起きない。
じゃあ、顔を合わせることの意味ってなに?って聞かれたら、いつも仕事をしている人と他愛のない話をすること。
それが仕事を円滑に進めるコツかなって強く思うよ。
今から気をつけておきたいこと|まとめ
- 取引先の働き方が変わるタイミングでは、契約内容(業務委託か雇用に近い実態か)を改めて確認しておく
- 「出社」「常駐」「時間拘束」が強まる依頼があった場合は、偽装請負のリスクも含めて一度立ち止まって考える
- 労基法改正、社会保険の適用拡大、最低賃金など、働き方まわりの制度は今後も動きが続くので、継続してチェックしておく
大手企業の「出社回帰」は、単なる働き方トレンドの話にとどまらず、労働基準法という大枠のルール見直しと地続きで進んでいます。
フリーランスとして働くひとりの立場からも、取引先の変化として今後も注視していきたいテーマです。
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この記事の監修者
フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴10年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
※フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修
※個人事業経営士(CFQ)は、当機構が認定する民間資格です。
※受験料・試験制度は2026年8月時点の情報です。最新の内容は公式サイトでご確認ください。
※本記事内の各種データ・制度の内容は2026年9月時点の報道・公表資料に基づきます。労働基準法改正については施行時期・内容とも今後変更される可能性があります。



