
この記事は、フリーランス実務資格「個人事業経営士・CFQ」監修のもと作成しています。
こんにちは。フリーランスひかるです。
親の介護費用って、結局誰が払うんだろうって、考えたことありませんか。
「介護は長女に任せきり、でも相続の取り分は兄弟平等」——そんな話、意外とよく聞きます。
実はこれ、なんとなくモヤモヤで終わらせる話じゃなくて、法律にちゃんと答えがあるんです。
✅ この記事を読むとわかること
- 親の介護費用を兄弟で分担する法的な根拠と、請求の仕方
- 献身的に介護してきた人が相続で報われる「寄与分」という制度
- 2026年度税制改正で相続税がどう変わるか、フリーランスに関係あるポイントだけ
「介護は自分だけ、相続は平等に」への答えになる制度がある
結論から言うと、親の介護費用は民法上の「扶養義務」にもとづいて兄弟に分担を求められますし、献身的に介護してきた人は「寄与分」として相続で多めに遺産を受け取れる可能性があります。
「介護は押し付け合い、相続は平等に」を当たり前だと思っていたなら、それは半分正解で半分は違います。
なぜそう言えるのか、実は最近、この制度の存在を実感する場面を見かけました。
「介護は押し付け合い、相続は平等に」で揉める本当の理由
介護と相続がセットで揉めやすいのは、扶養義務も寄与分も「知らないと使えない」制度だからです。
民法877条では、直系血族および兄弟姉妹は互いに扶養する義務があると定められています(ひびき法律事務所)。つまり、介護費用を一人で抱え込む必要は本来ありません。ただし義務があるだけで自動的に分担してもらえるわけではなく、協議がまとまらなければ家庭裁判所での調停・審判が必要になります。
同じように、長年介護してきた人が相続で多く受け取れる「寄与分」も、申し出なければ認められません。介護報酬の目安をもとに計算する方法があり、要介護度別の日当はおおよそ次の通りです(法律事務所リーガルプロ)。
| 要介護度 | 介護報酬日当の目安 |
|---|---|
| 要介護1 | 4,020円 |
| 要介護2〜3 | 5,840円 |
| 要介護4 | 6,670円 |
| 要介護5 | 7,500円 |
たとえば要介護3の親を3年間(1,095日)介護した場合、「日当5,840円 × 1,095日 × 裁量的割合0.7」で計算すると、寄与分の目安はおよそ447万円になります。ただし満額が認められるとは限らず、介護日誌や通院記録などの証拠と、他の相続人の合意が必要です。
「あからさま」に見えたその行動、実は合理的だったのかもしれない
私は以前、相続をあてにして親の介護を頑張っているように見える人を見て、正直「あからさまだな」と思ったことがありました。
でも扶養義務や寄与分の制度を知ったいま振り返ると、あれは下心というより「頑張った分はちゃんと形にできる」という制度を知っていたうえでの、意外と合理的な行動だったのかもしれません。
知らなければ「押し付けられて損をするだけ」になり、知っていれば「頑張りが報われる仕組み」に変わる。この差は性格や人格の問題ではなく、単純に制度を知っているかどうかの差です。
介護と相続の話を聞いて、ふと考えたこと

先日、フリーランス仲間との雑談で、親の介護の話になった。
「うちは姉が全部やってくれてる。私は正直、月1回顔を出すくらいで」
彼女はそう言いながら、少し気まずそうにコーヒーを口に運んだ。
「でも相続は平等にって、親が前に言ってたんだよね。それでいいのかなって、たまに考える」
私は「寄与分」という言葉を伝えてみた。
「え、そんな制度あるの?」と彼女は少し驚いた顔をした。知らなかったらしい。
「お姉さん、介護日誌とかつけてる?」と聞くと、「さあ……どうだろう」という、ふわっとした返事が返ってきた。
その日の雑談は、そこで別の話題に移っていった。
姉妹の間でこの話がちゃんと共有されるのか、それとも今まで通りなんとなくのままいくのか、私にはわからない。
今日からできる3つのこと
「知らなかった」を防ぐために、3つのステップに分けます。
ステップ1、介護費用は「扶養義務」で分担を求められることを知っておく。
民法877条にもとづき、直系血族・兄弟姉妹には互いに扶養する義務があります。一人で抱え込む前に、まずはこの前提を家族で共有しておきましょう。
ステップ2、献身的に介護しているなら「寄与分」を主張できることを知り、記録を残しておく。
寄与分は申し出なければ認められません。介護日誌、通院の付き添い記録、領収書など、あとから「頑張った証拠」になるものを残しておくと安心です。
ステップ3、2026年度税制改正の相続税のポイントを押さえておく。
相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)や税率といった大枠は変わりません(税理士法人チェスター)。変わるのは、相続開始前5年以内に取得した賃貸用不動産の評価方法などで、2027年1月1日以降の相続から時価ベースでの評価に見直されます。不動産投資をしていない一般家庭への影響は限定的ですが、実家が賃貸物件を持っている場合は知っておいて損はありません。
この3つを押さえておけば、「介護は押し付け合い、相続は平等に」というモヤモヤから一歩抜け出せます。

親の介護・相続のお金、土台となる知識は押さえられているか。3つの質問でセルフチェックしてみましょう。
親の介護・相続のお金に関するよくある疑問 
(個人事業経営士CFQ 監修)
Q1. 介護費用は兄弟で分担してもらえますか。
A:民法877条により、直系血族・兄弟姉妹には互いに扶養する義務があります。話し合いで分担がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停・審判を申し立てることも可能です。ただし過去に遡っての請求は見解が分かれるため、早めに話し合っておくのが安心です。
Q2. 寄与分はどうやって計算しますか。
A:介護による寄与分は「介護報酬の日当額×介護日数×裁量的割合」という考え方で目安を計算できます。たとえば要介護3を3年間介護した場合で、目安はおよそ447万円です。ただし満額が認められるとは限らず、介護日誌などの証拠と他の相続人の合意が重要になります。
Q3. 相続放棄の期限はいつですか。
A:自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内です。この期間内に手続きをしないと、原則として財産だけでなく借金などの負債も相続することになるため、早めの判断が必要です。
Q4. 2026年度の相続税改正で基礎控除は変わりますか。
A:変わりません。基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)や税率といった大枠は据え置きです。改正の中心は、相続開始前5年以内に取得した賃貸用不動産の評価方法などで、2027年1月1日以降の相続から適用される見込みです。
このように、正しい知識があるだけで介護・相続のモヤモヤは減ります!
まとめ|介護も相続も「知っているかどうか」で結果が変わる
親の介護費用は扶養義務にもとづいて分担を求められること、献身的に介護した人には寄与分という形で報われる仕組みがあること。
「介護は押し付け合い、相続は平等に」をなんとなく受け入れる前に、知っておくだけで選べる選択肢が増えます。
迷ったらまたこの記事に戻ってきて、扶養義務と寄与分の考え方だけでも思い出してもらえたらと思います。
介護や相続にかぎらず、税金・契約まわりの制度を必要になるたびに一つずつ調べるのは、正直かなり体力がいります。個人事業経営士CFQは、こうした知っておくべき実務知識をまとめて体系的に整理できる資格です。知っておくと安心の選択肢のひとつだと思います。
実際、こうした制度を体系的に学び直してから、家族の中でお金の話を切り出すときも、感情論ではなく制度の話として落ち着いて伝えられるようになりました。「ちゃんと調べてから話してくれるんだね」と、家族から言われたこともあります。
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この記事の監修者
フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴10年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
※フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修
※個人事業経営士(CFQ)は、当機構が認定する民間資格です。
※記事内の制度・税制に関する情報は2026年9月時点のものです。法令改正等により内容が変わる可能性があるため、実際の手続きの際は最新情報をご確認ください。



