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初めてフリーランスに発注する会社が、契約書より先に決めておくべきこと【企業担当者向け】

フリーランス 初めて 発注 準備のアイキャッチ画像

  

こんにちは。フリーランスひかるです。
初めてフリーランスに仕事をお願いすることになって、何を準備すればいいのか迷っていませんか。
契約書のひな形はネットで探せても、実際に何を決めておけば揉めないのか、意外と教えてくれる人はいません。

私自身、フリーランスとして発注される側の経験だけでなく、デザイナーや別のフリーランスの方に仕事をお願いする「発注する側」の経験もしてきました。
正直に言うと、支払い条件も連絡ルールも決めないまま依頼して、あとから「言った言わない」になりかけたことがあります。

でも実は、事前に決めておくべきことはそれほど多くありません。
今日は、発注する側の失敗も踏まえて、初めての発注前に準備しておきたいことをお話しします。

この記事を読むとわかること

  • フリーランス新法で発注書に書くことが義務付けられた9つの項目
  • 支払い条件と連絡ルールを、契約前に決めておくべき理由
  • 初めての発注で「言った言わない」を防ぐ3つの準備

フリーランスへの初めての発注、契約書より先に決めておくべきこと

先に結論を言うと、初めてフリーランスに発注するときに一番大事なのは、立派な契約書を用意することではありません。
「支払い条件」「連絡ルール」「納品の基準」の3つを、依頼する前に言葉にして共有しておくことです。

この3つを飛ばして「とりあえずお願いします」で始めてしまうと、あとになって「そんな話は聞いていない」というすれ違いが起きやすくなります。
なぜそう言えるのか、私自身が発注する側で経験した失敗も含めてお話しします。

初めての発注ですれ違いが起きる本当の理由

初めての発注でトラブルが起きやすいのは、発注する側に悪気がないケースがほとんどです。
「常識的に考えればわかるはず」という前提が、実は発注側とフリーランス側で食い違っているだけなんです。

たとえば支払い条件です。
2024年11月に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)では、従業員を雇用する発注事業者がフリーランスに業務委託する場合、書面や電子データで契約条件を明示する義務があります。
書面に書くべき項目は、業務の内容、報酬の額、支払期日、発注事業者とフリーランスの名称、業務委託をした日、納品を受ける期日、納品場所、検査を行う場合は検査完了日、報酬の支払方法の9項目です。

さらに支払期日についても、成果物を受け取ってから60日以内に支払うことが原則として義務付けられています。
「今月末締め翌々月払い」のような自社の慣習をそのまま当てはめると、この60日ルールに違反してしまう可能性があるんです。
詳しい記載事項や違反時のリスクはフリーランス新法で変わった5つのNG行為と、今すぐ直すべき契約書の穴にもまとめているので、あわせて確認しておくと安心です。

もう1つが、連絡ルールです。
「いつ返信が来るか」「どのツールで連絡を取るか」「稼働時間はどれくらいを想定しているか」は、発注する側が明確にしない限り、フリーランス側の判断に委ねられてしまいます。
ここがすれ違うと、「全然連絡が来ない」「そんなに急ぎだと思わなかった」という不満につながります。

私が発注する側で「言った言わない」になりかけた話

実はこれ、私自身の失敗でもあります。
外注を始めたばかりの頃、デザイナーの方に仕事をお願いしたとき、支払い条件も連絡ルールも何も決めずに「とりあえずこれお願いします」とだけ伝えて依頼してしまったことがあります。

納品されたものを確認して、修正をお願いしたところ「修正は別料金です」と言われて驚きました。
私は「多少の手直しは当然含まれるもの」だと思い込んでいたのですが、相手にとっては「言われた通りに納品した。追加の作業は別」という認識だったんです。

どちらが悪いという話ではありません。
最初に「修正は何回まで無料か」「支払いはいつ・どの方法で行うか」を言葉にしていなかった、私の準備不足が原因でした。

これは知識不足であって、相手の人柄や能力の問題ではありません。
ただ、発注に慣れていない担当者ほど「言わなくても伝わるだろう」で済ませてしまいがちです。

この経験があってから、発注前に必ずテンプレートを使って条件をすり合わせるようになりました。
テンプレートを整えるところまでの準備はマニュアル不備で業務委託が5回やり直し!〜他社事例と私の失敗から作るテンプレ紹介でも詳しく触れています。

「修正は別料金です」の一文で止まったカーソル

メールの返信を開く。
「ご確認いただいた件ですが、修正は別途お見積りとなります」。

画面をスクロールして、最初に送ったメッセージを読み返す。
「このデザインでお願いします」。
それだけしか書いていなかった。

支払い条件も、修正の回数も、納品後のやり取りも、何も決めていなかったことに気づく。
カーソルが返信欄の上で止まる。

隣のデスクから、後輩の声がした。
「発注書のフォーマットって、うちにありましたっけ」。

「ない」と答えかけて、言葉を止めた。
今日、作ることにした。

初めての発注で失敗しないための3ステップ

初めてフリーランスに発注するときに失敗しないためには、次の3つのステップを押さえておけば十分です。

ステップ1、発注書に必須9項目を書き出す
業務の内容、報酬の額、支払期日、発注事業者とフリーランスの名称、業務委託をした日、納品期日、納品場所、検査完了日(該当する場合)、報酬の支払方法の9つを、簡単な書式でいいので必ず書面かメールで残します。

ステップ2、支払いは「受領から60日以内」を基準にスケジュールを組む
自社の締め日のルールをそのまま当てはめず、成果物を受け取ってから60日以内に支払える日程になっているかを先に確認します。

ステップ3、連絡ルールと修正の範囲を、依頼する前に一言添える
「返信は翌営業日中を目安にお願いします」「修正は2回まで料金に含みます」など、1〜2文でいいので依頼メッセージに添えておきます。

この3つを準備しておくだけで、「言った言わない」のすれ違いはかなり防げます。

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フリーランス 初めて 発注 準備に関するよくある疑問 

(個人事業経営士CFQ 監修)

Q1. フリーランスへの発注書は必ず書面じゃないとダメですか

A:紙の書面である必要はなく、メールやチャットツールなど電子データでの明示でも認められています。
大事なのは、業務の内容や報酬額、支払期日など必須9項目が、あとから見返せる形で残っていることです。

Q2. フリーランスへの支払いはいつまでにすればいいですか

A:従業員を雇用する発注事業者の場合、成果物を受け取ってから60日以内に支払うことが原則として義務付けられています。
自社の締め日の都合で支払いが遅れないよう、契約前にスケジュールを確認しておくと安心です。

Q3. 業務委託契約書は必ず用意しないといけませんか

A:契約書という形式にこだわる前に、まずは発注書やメールで必須項目を明示することが優先です。
継続的な取引になる場合や金額が大きい場合は、あわせて業務委託契約書を用意しておくとトラブル時に安心です。


このように、正しい知識があるだけでトラブルは避けられます!


まとめ|フリーランスへの初めての発注は、契約書より先に3つを言葉にする

フリーランスへの初めての発注で失敗しないためには、立派な契約書を用意することよりも、支払い条件・連絡ルール・納品の基準を先に言葉にして共有しておくことが近道です。
発注書の必須9項目と60日以内の支払いルールを押さえ、依頼メッセージに一言添えるだけで、「言った言わない」のすれ違いはかなり防げます。

迷ったときは、また戻ってきてください。
あなたの会社が次にフリーランスへ発注するとき、迷わず準備できている姿を、私は見てみたいです。

 

 

この記事の監修者

フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴15年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
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※個人事業経営士(CFQ)は、当機構が認定する民間資格です。
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