
この記事は、フリーランス実務資格「個人事業経営士・CFQ」監修のもと作成しています。

こんにちは。フリーランスひかるです。
「派遣で働いているけど、自分の給料がどう決まっているかよくわからない」
——そう感じたことはありませんか。
「派遣会社が自分たちのマージンを増やすために大手5社が談合して不当につり上げた」というニュースが流れたり、みなさんすごく不安に感じたことと思います。
でも実はこれ、すごくよくある話です。
派遣社員として働きながら、自分の時給の「元の数字」を知らないまま過ごしている人は、想像以上に多い。
そしてそれが、じわじわと損をする原因になっています。
でも逆に言えば、仕組みを知った瞬間から選択肢が広がります。
給与交渉もできるし、将来フリーランスや個人事業主として独立するときの「お金の感覚」も、ガラッと変わってくる。
ピンチはチャンス。知らなかったことを悔やむより、今日から知ればいい。
✅ この記事を読むとわかること
- 派遣会社が受け取るマージン率の仕組みと、自分で確認する方法
- 今話題の「派遣会社カルテル疑惑」が、なぜ働く人全員に関係するのか
- 派遣からフリーランスに移行したときに「お金の見え方」がどう変わるか
ある日のランチタイム

「ねえ、うちの時給って1,800円じゃん。でも実際、会社に払われてる金額ってもっと高いんだよね?」
同じ現場で働く先輩の一言だった。彼女はもう3年、同じ派遣先で事務をしていた。
「そうですよ、多分2,500円とか……かな?」
曖昧に答えながら、ひかるは内心ちょっと動揺していた。
知ってはいたけど、数字として向き合ったことがなかった。
毎月、手取りが振り込まれるたびに「まあ生活できてるし」と思っていた。マージン率なんて言葉は、登録のときに書類をざっと見た記憶があるだけ。正直、「紹介してもらってるんだから手数料を引かれるのは当たり前」くらいにしか考えていなかった。
でも先輩はつぶやいた。「毎月毎月ずっと引かれてるって、なんか……紹介してもらった恩を忘れるくらい、積み重なるよね」
その言葉が、妙に頭に残った。
派遣のマージン率30%とは?給料が引かれる仕組みをシンプルに解説
結論から言います。派遣社員の時給は、派遣先企業が払う「派遣料金」よりも低い。 その差額が「マージン」と呼ばれるものです。
業界平均のマージン率はおよそ30%。つまり、派遣先があなたのために時給2,500円を払っているとしたら、あなたの手元に届くのは約1,750円。残り750円が派遣会社に入ります。
| 項目 | 金額(例:時給ベース) |
|---|---|
| 派遣先が払う派遣料金 | 2,500円 |
| 派遣社員の賃金 | 1,750円 |
| マージン(差額) | 750円(約30%) |
「全部が派遣会社の利益なの!?」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。
マージンの内訳は、社会保険料の会社負担分・有給休暇の費用・教育訓練費・会社の運営コストなど、さまざまな費用が含まれています。
厚生労働省の資料によると、純粋な営業利益はマージン全体の約6%程度とされています。
とはいえ、料金が引き上げられているのに給料に反映されていないとしたら話は別です。
2026年6月、派遣大手5社に公取委が立ち入り検査——これ、他人事じゃない
2026年6月2日、公正取引委員会がリクルートスタッフィング・スタッフサービス・アデコ・パーソルテンプスタッフ・マンパワーグループの5社に立ち入り検査を行いました。(参照:毎日新聞 2026/6/2)
疑いの内容は、派遣先への請求料金を示し合わせて引き上げた(カルテル)というもの。しかも、料金を上げながら派遣社員の給与への反映率は下げ、差益を会社の利益にしていた可能性があるとのこと。
派遣会社への立ち入り検査は、これが業界初です。
「でも調査中の話だし……」と思うかもしれません。ただ、ここで大事なのは事件の白黒より構造的な問題です。
- 派遣料金は「公開義務がある」のに、多くの派遣社員は確認したことがない
- マージン率が上がっていても、個人では気づきにくい
- 220万人が利用している市場で、透明性が低いまま運用されてきた
知らないでいると、損をするのはいつも働く側です。
「紹介してもらった恩」があっても、数字は確認していい
ひかる自身も、正直なところ長い間マージン率を「仕方ないもの」として受け入れていました。
派遣会社に登録したとき、担当者は親切で、仕事もすぐに紹介してもらえた。だから「手数料を引かれるのは当然」という気持ちがあった。でも1年、2年と経つうちに、毎月の差額が積み重なっていくことへの違和感は、少しずつ育っていった。
「感謝と、数字の確認は、別の話だ。」
そう気づいたのは、フリーランスになって自分の売上と手取りを自分で管理するようになってからです。派遣では当たり前に「引かれていた」分が、独立後は全部自分の口座に入ってくる。もちろん社保も税金も自分で払わなければならないけれど、「お金の全体像」が初めて見えた気がした。
スキル不足でも、人格の問題でもない。ただ、仕組みを知らなかっただけでした。
派遣社員がマージン率を自分で確認する3ステップ
実はマージン率は、法律(労働者派遣法)によって公開が義務づけられています。2021年の法改正以降、各社はインターネット上での開示も求められています。
ステップ1:派遣会社の公式サイトを確認する 「〇〇(派遣会社名)マージン率 情報提供」で検索すると、多くの会社が専用ページを持っています。
ステップ2:数字を見て計算する 公開されているのは「派遣料金の平均額」と「賃金の平均額」。計算式はシンプルです。
マージン率(%)=(派遣料金の平均額 ー 賃金の平均額)÷ 派遣料金の平均額 × 100たとえば派遣料金が1日26,257円、賃金が16,735円なら、マージン率は約36%。(2024年度厚労省集計データ参考)
ステップ3:比較・判断の材料にする 数字だけで会社の良し悪しは判断できませんが、「知っている」と「知らない」では、交渉のスタートラインがまったく違います。 まずは自分が登録している会社の数字を見てみましょう。
まとめると——お金の仕組みは「難しいもの」ではなく、「ちゃんと公開されているのに見ていなかっただけ」のことが多い。今日確認してみることが、最初の一歩です。
今後、このような失敗や損は経験したくないですよね?
税金の仕組み・確定申告のやり方・トラブルのない契約書作成・訪問時のビジネスマナーなど、実務全般を身につけることで「この人は信頼できる人だ」と言われるようになるでしょう。
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派遣会社のマージンに関するよくある疑問 
(個人事業経営士CFQ 監修)
Q1. マージン率が低い派遣会社の方が、給料が高くなるの?
A:一概にそうとは言えません。マージン率が低い会社は、社会保険のサポートや教育研修が手薄なケースもあります。重要なのはマージン率の数字そのものより、「何に使われているか」の内訳です。公開情報と実際の福利厚生を合わせて確認するのがおすすめです。
Q2. フリーランスになったら「マージン」はなくなるの?
A:フリーランス(個人事業主)として直接契約すれば、派遣会社のマージンはなくなります。ただし、クラウドソーシングやフリーランスエージェントを使う場合は手数料が発生します。また、社会保険料・税金・経費をすべて自分で管理する必要があり、「手取り感覚」が派遣と大きく変わります。お金の仕組みを理解してから独立する方が、収支の計算ミスを防げます。
このように、正しい知識があるだけでトラブルは避けられます!
まとめ|派遣のマージン率を知ることが、働くお金の第一歩
「派遣 マージン率」で検索してこの記事に来た方は、きっと何となくモヤモヤしていたはずです。もしかしたら、今回の公取委の立ち入り検査のニュースを見て「そういえば自分は知らなかった」と気づいた方もいるかもしれない。
それで十分です。
働く人がお金の仕組みを知ることは、「会社への不信感を持つ」ためではなく、「自分で判断できるようになる」ためです。
派遣でも、会社員でも、フリーランスでも、その土台は変わらないのですから。
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この記事の監修者
フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴15年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
※フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修



