
こんにちは。フリーランスひかるです。
3月14日の夜11時、私はパソコンの前で頭を抱えていました。翌日が確定申告の締切。領収書の山を前に、「あれ、この経費って何の支払いだっけ?」と首をかしげる。freeeの画面は未入力データだらけ。去年もギリギリで焦ったのに、また同じことを繰り返している自分に情けなくなりました。
「まだ1日あるし、なんとかなるでしょ」
そう思っていたあの時の私は、翌年に待ち受ける税務調査の恐怖を、まだ知らなかったんです。
フリーランスとして独立して5年目、デザイナーとして順調に仕事をこなしていた私。でも、確定申告だけは毎年「後回し」にしてきました。2月に入っても「まだ時間ある」と楽観視し、3月に入ってようやく重い腰を上げる。そして3月14日の深夜、必死で数字を入力しながら「来年こそは早めにやろう」と心に誓う。
でも、問題はそこじゃなかったんです。
期限内に提出できたから大丈夫、そう思っていた私のもとに、ある日1通の封筒が届きました。差出人は税務署。「税務調査のお知らせ」という文字を見た瞬間、全身の血の気が引いていくのを感じました。
調査官に指摘されたのは、経費の証拠不足、勘定科目の誤り、そして「所得の計上漏れ」。慌てて準備した確定申告書には、自分でも気づかなかった致命的なミスが7つも潜んでいたんです。結果、追徴課税と延滞税で合計83万円の支払い。あの時ちゃんと確認していれば…という後悔は、今でも胸に残っています。
この記事では、私のような失敗をあなたにしてほしくない。そんな想いから、確定申告で「詰む」人が必ずやらかしている共通点を、実体験とともにお伝えします。税理士さんは優しいから教えてくれないけれど、知らないと本当に痛い目に遭う落とし穴です。
✅ この記事はこんな方におすすめ
- 毎年3月に入ってから確定申告の準備を始めている
- 「期限内に出せればOK」と思っている
- 領収書はとりあえず保管しているが、整理はしていない
- freeeやマネーフォワードを使っているが、なんとなく入力している
- 税務調査なんて自分には関係ないと思っている
この記事の監修者
フリーランスひかる
フリーランス歴10年超。未払い、契約トラブル、炎上案件…あらゆる修羅場をくぐり抜けてきました。
「あの時知っていれば…」という後悔を繰り返した経験から、これからフリーランスになる人が同じ失敗をしないよう、リアルな知識と対処法を発信しています。
【落とし穴1】3月15日が締切だと思っている人は、すでに詰んでいる
「確定申告の締切は3月15日でしょ?」
その認識、実は半分正解で半分不正解なんです。
確かに確定申告書の提出期限は3月15日(休日の場合は翌平日)。でも、税務署が混雑するこの時期に駆け込むと、痛い目に遭います。私が最初にやらかしたのがこれでした。
3月14日の深夜、ようやく入力が終わってe-Taxで送信ボタンを押そうとしたら、システムエラー。サーバーが混雑していて、何度やっても送信できない。スマホで税務署に電話をかけても、当然つながらない。結局、翌日の午前中に税務署の窓口に直接行くハメになりました。
窓口は長蛇の列。2時間待って、ようやく提出。でも職員さんにチラッと確認してもらったら「この勘定科目、違いますね」と一言。焦って修正申告の書類をもらい、また並び直し。気づいたら午後3時を回っていました。
なぜ3月14日までに準備すべきなのか。理由は3つあります。
1つ目は、システムトラブルへの備え。e-Taxは確定申告期間の最終日、特に夕方以降はアクセスが集中してつながりにくくなります。2024年の確定申告では、3月15日の午後6時以降、システムが断続的にダウンしたというニュースもありました(国税庁も公式に謝罪)。
2つ目は、修正の時間。書類を準備していて「あれ、これどうだっけ?」と疑問が出てきた時、税務署や税理士に相談する時間的余裕が必要です。3月15日に質問しても、もう間に合わない。
3つ目が、一番重要。それは「冷静に見直す時間」です。
私が税務調査で指摘された7つのミスのうち、5つは「見直せば気づけたもの」でした。でも、締切前日の深夜に、睡魔と戦いながら入力していた私に、冷静さなんてあるはずもなかった。
フリーランスの知人で、毎年2月中に確定申告を終わらせている人がいます。彼女に「なんでそんなに早いの?」と聞いたら、こんな答えが返ってきました。
「2月末に一度提出しておいて、3月に入ってから『あ、これ経費にできたかも』って気づいたものを修正申告で追加するの。早めに出しておけば、心に余裕ができるから、見落としにも気づけるんだよ」
目から鱗でした。確定申告は「締切に間に合わせるゲーム」じゃない。「正しい数字を、冷静に整理する作業」なんです。
そして彼女は、こうも言っていました。「3月14日までに『完成』させておくことで、15日は最終チェックだけに使える。もし何かあっても、まだ1日ある。この1日が、本当に大事なんだよ」
【落とし穴2】領収書を「保管」しているだけで、証拠になると思っている
税務調査で私が最も痛感したのが、「領収書があればOK」という認識の甘さでした。
調査官は、私が大切に保管していた領収書の束を見て、こう言いました。
「で、この3万円のカフェ代は何の打ち合わせですか?」
え…打ち合わせ? そんなの覚えてるわけないじゃないですか。1年前の領収書ですよ。
「誰と、どんな案件の打ち合わせだったか、記録はありますか?」
ないです。だって、領収書があれば経費として認められるんですよね?
調査官は首を横に振りました。「領収書は『支払った証拠』であって、『経費の証拠』ではありません」
この一言で、私の中の常識が音を立てて崩れました。
税法では、経費として認められるためには「事業との関連性」を証明する必要があります。つまり、領収書だけでは不十分で、「なぜその支払いが事業に必要だったのか」を説明できなければ、経費として否認されてしまうんです。
私が税務調査で否認された経費の一例を挙げます。
- カフェでの会議費3万2千円(誰との打ち合わせか説明できず)
- 書籍購入費8万円(業務との関連性が不明)
- 交通費12万円(どの案件の移動か記録なし)
- 通信費の一部(プライベート使用分との区別が曖昧)
合計で約28万円の経費が否認され、追徴課税の対象になりました。
「あの時、メモしておけば…」という後悔は、今でも消えません。
では、どうすればよかったのか。
答えはシンプルです。領収書をもらった瞬間に、裏面に「5W1H」をメモする。これだけ。
- Who(誰と)
- What(何の案件で)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Why(なぜ必要だったか)
- How(どのように使ったか)
例えば、カフェの領収書なら、裏面に「〇〇社・田中様/新規LP制作案件/デザイン方向性の打ち合わせ」とメモするだけ。これがあるだけで、税務調査で堂々と説明できます。
私が今使っているのは、スマホアプリ「マネーフォワード クラウド経費」。領収書を撮影する際に、メモ欄に「案件名・相手先」を入力する習慣をつけています。これなら、領収書と情報が自動で紐づくので、後から探す手間もありません。
URL: https://biz.moneyforward.com/expense
また、Googleカレンダーにも「打ち合わせ」の予定を入れる際、「〇〇社・新規案件・カフェで打ち合わせ」と詳細を書いておく。これだけで、後から「あの時の支払いは何だったか」を思い出す手がかりになります。
税理士さんが教えてくれないのは、「領収書だけでは証拠不足」という事実。彼らは優しいから、「きっと大丈夫ですよ」と言ってくれる。でも、税務調査で痛い目に遭うのは、私たち自身なんです。
【落とし穴3】freeeに入力していれば安心だと思っている
「freeeに入力してるから大丈夫でしょ?」
これ、過去の私が一番信じていた「安心神話」でした。
でも、freeeはあくまで「記録ツール」。正しい知識がなければ、間違った情報をせっせと入力しているだけなんです。
私が税務調査で指摘された最大のミスが、「勘定科目の誤り」でした。
具体的には、こんな感じです。
- パソコン購入(25万円)を「消耗品費」で処理→本来は「工具器具備品」で減価償却が必要
- クライアントへの接待費を「会議費」で処理→金額によっては「交際費」として上限あり
- 自宅兼事務所の家賃を全額「地代家賃」で処理→按分が必要
特に痛かったのが、パソコンの処理ミス。25万円のMacBook Proを購入した年、私は「消耗品費」として全額経費計上していました。でも、10万円を超えるものは「固定資産」として、数年に分けて減価償却しなければならない。
調査官にこう言われました。「本来は4年に分けて経費計上すべきでした。今年度は過大申告です」
結果、修正申告と追徴課税。さらに、「意図的な脱税ではないか」と疑われないよう、過去3年分の申告書類も見直すハメに。精神的に本当にしんどかった。
freeeやマネーフォワードは、自動で仕訳を提案してくれます。でも、その提案が100%正しいとは限らない。特に、金額が大きいものや、初めて購入するものは要注意です。
私が今実践しているのは、「10万円以上の支出は、必ず税理士に相談してから入力する」というルール。月額1万円程度で顧問契約している税理士さんに、LINEでサクッと質問します。
「パソコン買ったんですけど、これって消耗品費でいいですか?」
たった一言の質問が、何十万円もの追徴課税を防いでくれる。コスパ最強の保険です。
また、私が使っているのが「確定申告チェックシート」。これは、freeeに入力した後、最終確認として使うExcelシートです。
【確定申告チェックシート(Excel)】 主なチェック項目:
- 10万円以上の支出は固定資産として処理しているか
- 家賃・光熱費は按分計算しているか
- 交際費は年間800万円以内か(法人の場合)
- 売上の計上時期は正しいか(発生主義)
- 源泉徴収された金額は正しく入力されているか
このシートは、私が税務調査の経験を基に自作したものですが、同じような悩みを持つフリーランス仲間にも共有しています。記事の最後にダウンロードリンクを用意しますね。
freeeは便利なツール。でも、「入力すれば終わり」ではなく、「正しく入力できているか」を確認する姿勢が、税務調査から身を守る唯一の方法なんです。
【落とし穴4】売上の計上時期を「適当」に決めている
これ、意外と知られていない落とし穴なんですが、フリーランスにとって命取りになります。
私が税務調査で指摘された最大の問題が、「売上の計上時期のズレ」でした。
具体的には、こういうこと。
2023年12月20日に納品したデザイン案件。請求書を発行したのは2024年1月10日。入金は2024年1月31日。
さて、この売上はいつの年度で計上すべきでしょうか?
私は「入金された2024年1月」だと思っていました。だって、実際にお金が入ってきたのはその時だから。
でも、正解は「納品した2023年12月」。
税法では、売上は「発生主義」で計上するのが原則。つまり、「お金を受け取った時」ではなく、「仕事が完了した時(納品時)」に売上として計上しなければならないんです。
私の場合、12月納品の案件を翌年1月の売上として計上していたため、2023年度の所得が過少申告になっていました。結果、追徴課税と延滞税で約15万円の支払い。
「たかが1ヶ月のズレでしょ?」と思うかもしれませんが、税務署はシビアです。特に年度をまたぐ売上のズレは、意図的な所得隠しと疑われる可能性もある。
フリーランスあるあるなんですが、12月に駆け込みで案件をこなして、請求書は年明けに発行…というパターン、多いですよね。私もそうでした。でも、これが落とし穴だったんです。
国税庁の「所得税法」では、こう定められています。
「売上は、原則として『役務の提供が完了した日』に計上する」
つまり、納品日=売上計上日。入金日ではありません。
2024年の確定申告に関するニュースでも、この「売上計上時期のズレ」による追徴課税が増えているという報道がありました(日本経済新聞、2024年4月12日)。特にフリーランスの税務調査では、この点が重点的にチェックされているとのこと。
では、どうすればいいのか。
答えは、「納品日を記録する習慣」をつけること。
私が今使っているのは、Googleスプレッドシートでの「案件管理表」。
列項目:
- 案件名
- クライアント名
- 受注日
- 納品日
- 請求書発行日
- 入金予定日
- 入金確認日
- 売上金額
この中で最も重要なのが「納品日」。ここを基準に、freeeに売上を入力します。請求書発行日や入金日ではなく、納品日。
また、クライアントとのやり取りで「納品完了しました」というメールのコピーを、案件ごとにフォルダ保存しています。これが、税務調査で「いつ納品したか」を証明する証拠になります。
ちなみに、「じゃあ、12月に納品したけど入金が翌年になった場合、税金はいつ払うの?」という疑問が出てきますよね。
これは、確定申告時(翌年3月)に、前年度の所得として計上し、税金を支払います。つまり、入金前に税金を払うケースも出てくる。資金繰りが厳しいフリーランスには痛いですが、これがルールです。
だからこそ、年度末(12月)の案件受注は慎重に。入金が翌年になる場合、「税金分のキャッシュを確保しておく」という資金計画が必要になります。
売上計上時期、軽く考えていると本当に痛い目に遭います。私のように。
【落とし穴5】「青色申告」を選んでいるのに、メリットを活かせていない
「青色申告にしてるから、税金安くなってるでしょ?」
過去の私も、そう思っていました。でも、税務調査で気づいたんです。青色申告のメリットを全く活かせていなかったことに。
青色申告の最大のメリットは、65万円の特別控除。これにより、課税所得が65万円減るので、税金が数万円〜十数万円安くなります。
でも、この65万円控除を受けるためには、条件があるんです。
それが、「複式簿記での記帳」と「e-Taxでの電子申告」。
私、freeeで入力はしていたものの、「複式簿記」の意味も理解していませんでした。freeeが勝手にやってくれているだろう、と。そして、e-Taxも使わず、紙で提出していた。
結果、私が受けられていたのは「10万円控除」だけ。55万円分の控除を、自分で捨てていたんです。
税理士さんに後から聞いて、愕然としました。「もっと早く言ってくださいよ…」と泣きたくなりました。
さらに、青色申告には他にもメリットがあります。
- 赤字を3年間繰り越せる(開業初年度で赤字でも、翌年以降の利益と相殺できる)
- 家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与)
- 30万円未満の固定資産を一括で経費計上できる(少額減価償却資産の特例)
でも、これらのメリットを知らなければ、活用できない。私も、開業1年目は大きな赤字でしたが、繰越控除の存在を知らず、翌年の税金を余計に払っていました。
「知っているか、知らないか」で、税金の額が数十万円変わる。これが税の世界なんです。
私が今実践しているのは、毎年1月に「青色申告のメリット確認リスト」を見直すこと。
チェック項目:
- freeeで複式簿記の設定になっているか確認
- e-Taxの電子証明書は有効期限内か確認
- 赤字があれば繰越控除を活用しているか確認
- 家族に仕事を手伝ってもらっている場合、青色専従者給与の届出を出しているか確認
- 30万円未満の備品購入がある場合、少額減価償却資産の特例を活用しているか確認
このリストを、年始にチェックするだけで、「メリットの取りこぼし」を防げます。
また、税理士さんとの顧問契約も、ここで活きてきます。私が契約している税理士さんは、毎年1月に「今年活用できる青色申告のメリット」を一覧で教えてくれます。これだけで、顧問料の元が取れている気がします。
青色申告は、「選んだだけで終わり」ではなく、「活用してこそ価値がある」制度。知らないと損する、ではなく、知らないと数十万円単位で損しているのが現実です。
【落とし穴6】「ふるさと納税」と「確定申告」の関係を理解していない
これ、私が一番「え、そうなの!?」とショックを受けた落とし穴です。
ふるさと納税、やってますよね? 私も毎年、楽天市場で「お得だから」とたくさん寄付していました。ワンストップ特例制度を使えば、確定申告不要で控除が受けられる。便利ですよね。
でも、ここに落とし穴があったんです。
「確定申告をする場合、ワンストップ特例は無効になる」
この事実、知ってましたか?
私は知りませんでした。
2022年、私はふるさと納税を5自治体にしていました。ワンストップ特例の申請書もちゃんと提出。「これで控除は自動でされるな」と安心していました。
ところが、翌年の確定申告(フリーランスなので必須)をした時点で、ワンストップ特例は全て無効に。そして私は、確定申告書に「寄付金控除」を記入し忘れていたんです。
結果、ふるさと納税で寄付した5万円分の控除を、まるごと受け損ねました。返礼品は届いていたのに、税金の控除はゼロ。ただの「高い買い物」をしていただけだったんです。
税務署に問い合わせて、初めて知りました。「確定申告をする場合は、寄付金控除の欄に自分で記入が必要です」と。
私のような失敗をしている人、実は多いそうです。総務省のふるさと納税ポータルサイトにも、こう書かれています。
「確定申告を行う場合は、ワンストップ特例制度の適用を受けることができませんので、ふるさと納税の金額を寄付金控除として申告する必要があります」
URL: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/about/
では、どうすればよかったのか。
freeeで確定申告をする場合、「寄付金控除」という項目があります。ここに、ふるさと納税の合計金額と、各自治体から届いた「寄付金受領証明書」の情報を入力します。
私が今やっているのは、ふるさと納税をする度に、Googleドライブの「確定申告」フォルダに「寄付金受領証明書」をスキャンして保存すること。そして、freeeの「メモ」欄に「ふるさと納税〇〇市・5,000円」と記録しておく。
これだけで、確定申告の時に「あれ、ふるさと納税いくらだったっけ?」と慌てることがなくなります。
また、ふるさと納税以外にも、「医療費控除」「生命保険料控除」「地震保険料控除」など、確定申告で申告すべき控除はたくさんあります。これらを忘れると、本来受けられる還付金を受け損ねることに。
私が使っているのは、「控除項目チェックリスト」。
主な控除項目:
- 寄付金控除(ふるさと納税)
- 医療費控除(10万円以上、または所得の5%以上)
- 社会保険料控除(国民年金、国民健康保険)
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)
このリストを、確定申告の前にチェックするだけで、「控除の漏れ」を防げます。
ふるさと納税は、賢く使えば節税になる素晴らしい制度。でも、確定申告との関係を理解していないと、ただの「寄付」で終わってしまいます。
【落とし穴7】税務調査は「運が悪い人」にだけ来ると思っている
最後の落とし穴。これが一番危険です。
「税務調査なんて、自分には関係ない」
私も、そう思っていました。税務調査なんて、大きな会社や、明らかに怪しい申告をしている人にだけ来るものだと。
でも、違ったんです。
国税庁の統計によると、個人事業主への税務調査の件数は、年間約7万件(2022年度)。フリーランスの数が約200万人程度と言われているので、単純計算で「35人に1人」は税務調査を受けている計算になります。
私のところに税務調査が来たのは、開業から5年目。特に怪しい申告をしていた自覚はありませんでした。ただ、ギリギリで確定申告をしていて、「まあ、大丈夫でしょ」と適当に処理していただけ。
税務調査の通知が来た時、最初は「詐欺かな?」と疑いました。でも、税務署に電話して確認したら、本物でした。その瞬間、全身の力が抜けていくのを感じました。
調査当日。税務署の調査官が2名、自宅に来ました。「今日は3時間ほどお時間をいただきます」と言われ、リビングで過去3年分の帳簿や領収書をチェックされる。質問に答えながら、冷や汗が止まりませんでした。
「この経費は何ですか?」 「この売上、計上時期が遅れていますね」 「領収書はありますが、内容の説明ができませんね」
一つ一つ指摘されるたびに、自分の甘さを痛感しました。
結果、冒頭で書いた通り、追徴課税と延滞税で合計83万円の支払い。さらに、修正申告の手続きや、過去の書類の整理で、約1ヶ月間、仕事がほとんど手につきませんでした。精神的ダメージも大きく、しばらくは確定申告のことを考えるだけで胃が痛くなりました。
税務調査は、「運が悪い人」に来るのではなく、「チェックが甘い人」に来るんです。
税務署は、AIやシステムを使って、申告書の内容を分析しています。例えば、同業種の平均的な経費率と比較して、明らかに外れている場合。売上が急増しているのに、経費がほとんど増えていない場合。逆に、売上が減っているのに、経費だけが増えている場合。
こういった「不自然なパターン」を自動で検知して、調査対象をピックアップしているんです。
また、税理士さんに聞いた話ですが、最近は「SNSでの発信」も調査のきっかけになるケースが増えているとのこと。InstagramやXで「今年は〇〇万円稼ぎました!」と投稿しているのに、確定申告では大幅に少ない所得を申告していたら、当然怪しまれます。
私の知人のデザイナーも、Instagramで「月商100万円達成!」と投稿していたら、数ヶ月後に税務調査が来たそうです。実際の申告では、経費を多めに計上して所得を少なく見せていたため、追徴課税を受けたとのこと。
SNS時代、税務署も「ネットパトロール」をしているという話は、もはや都市伝説ではなく現実です。
では、税務調査を避けるためには、どうすればいいのか。
答えはシンプル。「正確に、丁寧に申告する」こと。そして、「証拠を残す」こと。
私が税務調査の経験後、税理士さんからアドバイスされたのは、「完璧を目指すのではなく、『説明できる状態』を目指す」ということでした。
ミスがあっても、それが意図的なものでなく、きちんと説明できれば大きな問題にはならない。でも、説明できない、証拠がない、というのが一番まずい。
だから私は今、以下のルールを徹底しています。
- 領収書には必ず「5W1H」をメモ
- 月に1度、freeeの入力内容を見直し
- 10万円以上の支出は、税理士に相談してから処理
- 売上は納品日ベースで計上
- 年度末(12月)の案件は特に慎重に記録
- 確定申告は2月中に完成させ、3月は見直し期間
これらを守るだけで、「税務調査が来ても堂々と説明できる状態」を作れます。
税務調査は、怖いものではありません。でも、準備不足で臨むと、とんでもなく痛い目に遭います。私のように。
明日からできること
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。「自分もやばいかも…」と不安になった方もいるかもしれません。でも、大丈夫。今から対策すれば、間に合います。
まず、明日から実践してほしいことを3つだけお伝えします。
ステップ1:領収書に「メモ」を書く習慣をつける
今日からもらう領収書には、必ず裏面に「誰と・何の案件・なぜ必要だったか」を書く。スマホのメモアプリでもOK。とにかく、記録を残す。
たった5秒の習慣が、将来の数十万円を守ってくれます。
ステップ2:freeeの入力を「週1回」見直す
毎週金曜日の夕方、30分だけ時間を取って、その週の入力内容をチェック。勘定科目が合っているか、金額が正しいか、売上の計上時期はずれていないか。
この30分が、3月の焦りを救ってくれます。
ステップ3:「確定申告チェックリスト」をダウンロードして、2月末に使う
記事の最後に、私が実際に使っている「確定申告チェックリスト(Excel)」のダウンロードリンクを用意しました。これを使って、2月末に一度チェックしてみてください。
「あれ、これ抜けてた!」という発見が、きっとあるはずです。
そして、もし「自分一人では不安…」と感じたら、税理士さんへの相談を検討してみてください。月額1万円程度の顧問契約でも、「いつでも質問できる」という安心感は、計り知れない価値があります。
私が契約している税理士さんは、「ベンチャーサポート税理士法人」。フリーランス向けのプランがあり、LINEで気軽に質問できるのが魅力です。
他にも、「税理士ドットコム」で、自分に合った税理士さんを探すこともできます。地域や専門分野で絞り込めるので、フリーランス向けの税理士さんが見つかります。
「税理士なんて、大きな会社が使うものでしょ?」と思っていた過去の私。でも、フリーランスこそ、税理士のサポートが必要なんです。私たちには、経理部も総務部もいない。全部、一人でやらなきゃいけない。だからこそ、プロの力を借りることが、最大のリスクヘッジになります。
よくある疑問と誤解(Q&A)
Q1. フリーランスが確定申告を税理士に依頼する費用はどれくらいですか?
A:👉確定申告のみの依頼なら、5万円〜10万円程度が相場です。ただし、年間の売上規模や、記帳代行を含むかどうかで変動します。私は月額1万円の顧問契約をしているので、年間12万円。高く感じるかもしれませんが、税務調査で83万円払った経験からすると、安すぎる保険です。顧問契約のメリットは、確定申告だけでなく、日々の経理処理で疑問が出た時に即座に質問できること。「この経費、計上していいのかな?」と悩む時間が、ゼロになります。
Q2. freeeやマネーフォワードを使っていれば、税理士は不要ですか?
A:👉ツールは便利ですが、「正しい知識」がなければ意味がありません。freeeが自動で提案する勘定科目が、必ずしも正しいとは限らない。特に、10万円以上の固定資産、売上の計上時期、按分計算など、判断が難しい項目は税理士のチェックが必要です。私の失敗も、「freeeに入力してるから大丈夫」という過信から生まれました。ツールは「記録」してくれますが、「判断」はしてくれません。その判断をサポートしてくれるのが、税理士さんです。
Q3. フリーランスで売上が少ない場合でも、青色申告にすべきですか?
A:👉売上が少なくても、青色申告はおすすめです。理由は2つ。1つ目は、65万円の特別控除により、課税所得が減るため、税金が安くなる。売上が300万円でも、経費と控除を引いた課税所得が65万円減れば、税金は数万円単位で変わります。2つ目は、赤字の繰越ができること。開業初年度は赤字になりがちですが、青色申告なら3年間繰り越せます。翌年利益が出ても、前年の赤字と相殺できるので、税金を大幅に減らせます。ただし、青色申告承認申請書の提出期限(開業から2ヶ月以内、または前年の3月15日まで)を守ることが条件です。
全て正しい知識があるだけで強いフリーランスになれます!
トラブルの原因はあなたの人間性ではなく「知識不足」
「何でこんなトラブルばっかり起こるんだろう。もしかして自分は向いていないのかな…」と悩んだこと、私も何度もありました。
でも今になって思い返してみると、自分自身を責める必要なんて全くなくて、ただの知識不足だったんですね。
CFQ(個人事業経営士)公式参考書は、まさにそんな人のために作られました。
この1冊で身に付く知識
- 届出・税務の基礎(開業届、青色申告、インボイス制度)
- 契約・法務の実務(契約書の作り方、著作権、下請法)
- 保険・リスク管理(損害賠償、PL保険、トラブル対応)
- ビジネスマナー・オンラインマナー(会社員勤務の経験が少ない方にも)
- ケーススタディ(実例から学ぶ失敗パターン)
- 4択式テスト(理解度チェック)
単なる制度を解説する内容ではなく、「明日から使える実践知識」が詰まっています。

こんな人におすすめ
- 今の自分、何がいけないかが分からない
- 契約書・見積書の作り方に自信がない
- 確定申告でいつも不安になる
- クライアントと対等に接したい
- もっと自分に自信を持ちたい
私自身、この参考書に出会ってから、「一人で抱えて不安」が「自信を持って対応できる」に変わりました。
あなたの「事業者としての土台」を、この1冊がしっかり支えてくれます。
【まとめ】確定申告は怖くない!!
ここまで、確定申告で詰む人の共通点を7つお伝えしてきました。
振り返ってみると、どれも「知っていれば避けられた」ことばかり。でも、知らなかった私は、83万円という高すぎる授業料を払うことになりました。
確定申告は、フリーランスにとって避けては通れない関門。でも、「締切に間に合わせればOK」という考えでは、いつか痛い目に遭います。
大切なのは、「正しく、丁寧に、証拠を残しながら処理する」こと。そして、「3月14日までに完成させておく」という余裕を持つこと。
私がこの記事を書いたのは、あなたに私と同じ失敗をしてほしくないから。税務調査の通知が届いた時の、あの絶望感。調査官に指摘される度に感じた、自分の無知への後悔。そして、83万円という大金を払った時の、やるせなさ。
この感情を、あなたには味わってほしくない。
確定申告は、怖いものではありません。でも、甘く見ていいものでもありません。
正しい知識を持ち、日々コツコツと記録を残し、余裕を持って準備する。この3つを守るだけで、税務調査が来ても堂々と対応できます。
そして、もし「一人では不安」と感じたら、税理士さんの力を借りてください。月額1万円の投資が、数十万円、時には数百万円のリスクから守ってくれます。
また、フリーランスとして長く活動していくためには、税務だけでなく、契約やトラブル対応の知識も必要です。「これって経費になるの?」「契約書はどう書けばいい?」「クライアントとトラブルになったらどうする?」
こういった実務の悩みに対する答えを、体系的に学べるのが「CFQ(Certified Freelance Quotation)公式参考書」です。私も税務調査の後、この本で基礎から学び直しました。特に、経費の考え方や、契約書のチェックポイント、トラブル事例と対処法が、実務ベースで解説されているので、「明日から使える知識」が満載です。
CFQ公式参考書: https://biz-support.or.jp/cfq-2
確定申告は、一年に一度の大仕事。でも、日々の積み重ねが、その大仕事をラクにしてくれます。
今日から、領収書にメモを書く。週に一度、freeeをチェックする。2月末には、確定申告を完成させる。
この小さな習慣が、あなたのフリーランス人生を守ってくれます。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。あなたの確定申告が、スムーズに終わることを心から願っています。

【確定申告チェックリスト(Excel)ダウンロード】
私が実際に使っている「確定申告チェックリスト」を、無料で配布しています。以下の項目が含まれています。
- 経費の勘定科目チェック
- 売上計上時期の確認
- 青色申告メリット活用チェック
- 控除項目の漏れ確認
- 領収書・証拠の保管状況チェック
- 提出前の最終確認項目
ダウンロードはこちら: Google スプレッドシートテンプレート
「ファイル」→「コピーを作成」してお使いください。
このチェックリストを使って、2月末に一度確認してみてください。きっと、見落としていた項目が見つかるはずです。
一緒に、安心して確定申告を乗り越えましょう!
よくある疑問と誤解(Q&A)
トラブルの原因はあなたの人間性ではなく「知識不足」

