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個人事業主の経費にできるもの一覧【判断チェック付き】スーツを計上して失敗した私が服・飲食・車・家賃など9項目の「落とせる基準」をまとめてみた

  

こんにちは。フリーランスひかるです。

個人事業主の経費にできるもの、正直なところ「どこまでOKなのか」って迷いますよね。

服は?飲食は?車は?家賃は? 調べれば調べるほど、サイトによって書いてあることが微妙に違って、結局自分の判断に自信が持てない。

私もそうでした。フリーランス1年目のある確定申告、「スーツは仕事でしか着ないんだから経費でしょ」と当然のように計上して、後から「これ、グレーですよ」と指摘されたことがあります。悔しかった。知らなかっただけなのに、なんか「やましいことをした人」みたいな気分になって。

でも今思えば、あの経験があったから、「なぜ落とせないのか」の理由まで理解できるようになりました。

この記事では、その経験をベースに、迷いやすい9項目の「落とせる基準」を判断チェック付きでまとめています。

この記事を読むとわかること

  • 服・飲食・車・家賃など9項目が「経費になるかどうか」の基準
  • 按分(あんぶん)の正しい考え方と、やりすぎると危ない理由
  • スーツが原則NGな根拠と、例外的に認められるケース

個人事業主が経費を計上するときの大前提:「事業のために必要か」を説明できるか

まず前提として、個人事業主が経費として計上できるのは「事業の遂行に必要な支出」だけです。

ポイントは「必要かどうか」ではなく、「必要だと第三者(税務署)に説明できるか」という点。領収書があればOK、ではないんです。

特にフリーランスの場合、仕事とプライベートの境界線がグレーになりやすい。カフェで作業する、車で移動する、自宅を事務所にする……こういった支出は「家事按分(かじあんぶん)」という考え方で、事業に使った割合だけを経費にします。

按分の計算方法に明確なルールはありませんが、「合理的に説明できる根拠があること」が重要です。


迷いやすい9項目の「落とせる基準」チェックリスト

1. 服・スーツ代 → 原則NG、条件付きでグレー

結論から言います。スーツは原則として経費計上できません。

理由は1974年(昭和49年)の京都地裁の判例。「被服は誰もが必要とするものであり、個人的な家事消費に属する」という判断が下されており、今も税務署の目線はここが基準になっています。

「仕事でしか着ない」と思っていても、「プライベートでも着られるもの」と判断されればアウト。

例外が認められやすいのは、制服・作業着・特定業種の衣装(ユニフォームのロゴ入り、キャスター衣装、特注コスチュームなど)で、「その仕事以外では使えない」と証明できるもの。

私の場合は「クライアント訪問専用にしていたスーツ」でしたが、「他の場でも着られるよね」という判断に。そりゃそうだ。正直、言い訳のしようがなかったです。

種類経費判定
制服・作業着(業務専用)○ 計上できる
ロゴ入りユニフォーム○ 計上できる
一般的なスーツ・ビジネスカジュアル△〜× 原則NG
プライベートでも着る普段着× 計上できない

2. 飲食費 → 相手・目的・状況で変わる

飲食費は「誰と、何のために食べたか」で経費になるかどうかが変わります。

  • 取引先との会食・接待 → 接待交際費として計上できる
  • 打ち合わせ中のカフェ代 → 会議費として計上できる
  • 一人ランチ・一人カフェ → 原則NG(ただし仕事作業中のコーヒー代などは会議費でグレー)

ここで「一人カフェでの作業中のコーヒー代はOK?」と疑問に思う方も多いはず。実務では認められるケースもありますが、金額が多すぎると税務調査で指摘されるリスクがあります。

目安として、「レシートの裏に誰と・何の目的かをメモする」習慣をつけておくだけで、万が一のときに説明ができます。

3. 保険料 → 種類によってまったく扱いが違う

保険料は「種類」によってルールが全然違います。これ、意外と知らない人が多い。

保険の種類経費備考
事業用火災保険・地震保険○ 損害保険料として計上
社用車の自動車保険○ 損害保険料として計上
生命保険(個人名義)× 経費にならない所得控除の対象にはなる
国民健康保険料× 経費にならない社会保険料控除の対象
国民年金保険料× 経費にならない社会保険料控除の対象

国民健康保険料や国民年金は「経費」ではありませんが、「所得控除」の対象なので、確定申告できちんと控除しましょう。経費とは別物です。

4. 車・ガソリン代 → 按分が命

事業で車を使うなら、車両費・ガソリン代・駐車場代・車検費用などは経費になります。

ただし、プライベートでも使う車の場合は家事按分が必要。

按分の根拠として使いやすいのが「走行距離記録」です。仕事で走った距離 ÷ 総走行距離 = 事業利用割合、という計算。GPSアプリでログを残しておくと説明しやすくなります。

「事業80%、プライベート20%」と自己申告するだけでは弱い。根拠となる記録が大切です。

5. 家賃(自宅兼事務所) → 面積か時間で按分

自宅を事務所として使っている場合、家賃・光熱費・通信費などを按分して経費にできます。

よく使われるのは「面積按分」。自宅の総面積に対して仕事スペースが占める割合を出す方法です。

たとえば、60㎡の自宅で12㎡を仕事部屋にしているなら、12÷60=20%が事業使用割合。家賃が10万円なら2万円が経費になります。

青色申告の場合、事業使用割合が50%以下でも経費計上できます。白色申告は50%超が条件なので注意。

ここで「欲張って70%にしたらバレないかな」と思ったことがあります。正直に言います。でも、根拠が説明できない割合は税務調査で覆されるリスクがあります。攻めすぎより、「説明できる根拠のある割合」が正解です。

6. 水道光熱費 → 自宅兼事務所なら按分

家賃と同じく、自宅兼事務所の場合は面積または使用時間で按分します。

電気代の場合、業務時間で按分するケースも。1日8時間仕事で使うなら、8÷24=33%、という計算です。

7. 通信費(スマホ・インターネット) → 仕事専用でなければ按分

仕事だけに使うスマホ・回線なら100%経費。プライベートでも使うなら按分が必要です。

実務では「6〜7割が仕事用」と設定するケースが多いですが、自分の使い方に合った根拠を持っておきましょう。

8. 書籍・セミナー費用 → 「今の事業の売上に関係するか」が基準

業務に直結する書籍・セミナー・資格取得費用は新聞図書費・研修費として経費になります。

注意したいのは「将来役に立つかも」という支出。「今の事業に必要」かどうかが基準なので、単純な趣味・教養目的はNGです。

9. 交際費・お中元・慶弔費 → ビジネス目的であれば計上できる

取引先へのお中元・お歳暮、慶弔費(香典・ご祝儀)は接待交際費として計上できます。

ただし、個人的な交友関係との食事やプレゼントはNG。「この支出がどの取引先との関係のためか」を説明できることが大切です。


按分の「欲張り」が危ない本当の理由

よく「税務調査に入られる確率は0.8〜1%程度だから大丈夫」という話を見かけます。

でも、これは全申告者の平均値。不自然な経費計上が続いていたり、売上と経費のバランスがおかしかったりすると、リスクは平均より高くなります。

実際に税務調査が入った場合、按分の根拠を説明できないと「認められない」と判断されて追徴課税になるケースがあります。

「バレないかどうか」より、「説明できるかどうか」を基準にするほうが、長期的には安心です。


「経費の判断ができない」は、知識の問題

確定申告を何年か経験すると気づくことがあります。

「なんとなく落としてた」「調べたらOKっぽかったから計上した」——この感覚のまま申告していると、いざ税務調査が来たときに説明ができません。

私がスーツで失敗したのも、結局「仕組みを理解していなかった」から。「仕事で着てるから経費」ではなく、「なぜ被服費は原則経費にならないのか」を理解していれば、最初から計上しなかった。

税金・確定申告・経費の判断は、ひとつひとつ調べるより、体系的に理解したほうが圧倒的に早い。そのための手段として、CFQ(個人事業経営士)という実務資格があります。税金・契約・確定申告・マナーまでをトータルで学べる資格で、「フリーランスの実務知識を一通り整理したい」という人に向いています。

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個人事業主の経費に関するよくある疑問

(個人事業経営士CFQ 監修)

Q1. 個人事業主の経費に「上限額」はありますか?

A:👉上限はありません。事業に必要な支出であれば、金額の上限なく経費として計上できます。ただし、売上規模と経費のバランスが不自然な場合(売上100万円に対して接待交際費100万円など)は税務署から確認が入る可能性があります。「上限がないから何でも落とせる」ではなく、「説明できる根拠がある支出だけ落とす」が正しい考え方です。

Q2. 按分の割合は、青色申告と白色申告で違いがありますか?

A:👉はい、違います。青色申告は事業使用割合が50%以下でも経費として計上できますが、白色申告では原則として事業使用割合が50%を超えていなければ按分できません。ただし白色申告でも、使用割合が明確に証明できる場合は認められるケースがあります。いずれの場合も、按分の根拠となる記録(面積計算・走行距離・使用時間など)を残しておくことが重要です。


このように、正しい知識があるだけでトラブルは避けられます!


まとめ|経費の「落とせる基準」は、説明できるかどうか 

個人事業主が経費にできるものは、突き詰めると一つの基準に行き着きます。

「税務署に説明できるか。」

スーツがNGな理由も、按分を欲張るリスクも、すべてここに繋がっています。

服・飲食・車・家賃など9項目、それぞれにグレーゾーンはあります。でも「なぜそのルールになっているのか」を知っていれば、自分で判断できる。

調べながら毎年ヒヤヒヤするより、一度体系的に理解するほうが、ずっとラクです。

迷いながらでも自分で学ぼうとしているあなたは、正しい方向に向いています。

 

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この記事の監修者

フリーランスひかる
フリーランス歴10年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えします。
※フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修