
開業届って、出さないとダメ?
こんにちは。フリーランスひかるです。
フリーランスとしてのスキルは十分あるのに、なぜかクライアントからの信頼を得られない。
請求書の処理で毎回戸惑ってしまう。そんな経験はありませんか?
実は、その原因は「開業届」を出していないことかもしれません。
「まだ稼げるかわからないし、面倒そう」と先延ばしにしていませんか?私も最初はそう思っていました。
でも、開業届を出さないことで、知らず知らずのうちに多くの機会を逃していたのです。今回は、私の実体験を交えながら、開業届の重要性とフリーランスが押さえるべきポイントをお話しします。

なぜ開業届が必要なの?信頼される理由とは
開業届を提出することで、あなたは税務署に正式に「個人事業主」として認められます。
これは、単なる手続きではありません。クライアントや金融機関からの信頼度が大きく変わる重要な一歩なのです。
開業届を出すことで得られる信頼には、具体的な理由があります。
まず、屋号を使った銀行口座が開設できるようになります。
「田中太郎」名義の個人口座で請求するのと、「田中デザイン事務所」名義の事業用口座で請求するのでは、クライアントが受ける印象は全く違います。
また、青色申告承認申請書も同時に提出できるため、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。
これは税務処理の透明性を示すことにもつながり、長期的な取引においてクライアントの安心感を高めます。
私がフリーランスを始めたばかりの頃、ある企業から「個人事業主として開業届は出されていますか?」と聞かれたことがありました。
その時は曖昧に答えましたが、後日正式に開業届を提出してから再度連絡すると、驚くほどスムーズに契約が進んだのです。
実際に経験した開業届なしのトラブル事例
私がフリーランス1年目の時に実際に体験した話をご紹介します。
知人より月10万円の継続案件契約のお話をいただいていました。
クライアントは上場企業で、契約書の準備段階で経理部門から「個人事業主としての開業届の写しを提出してください」と言われました。
その時、私はまだ開業届を出していませんでした。
「すぐに手続きします」と伝えたものの、開業届の提出から受理まで時間がかかり、結果的にプロジェクトの開始が1ヶ月遅れてしまいました。
さらに悪いことに、その間に別の業者が決まってしまい、契約自体が白紙になってしまったのです。
このトラブルで学んだのは、開業届は「いつか出せばいい」ものではなく、フリーランスとして活動する前に必ず準備しておくべき基礎的な手続きだということでした。
企業間取引では、事業者同士の取引として処理する方が経理的にもスムーズです。
開業届を出すことによる4つのメリット
開業届は、税務署に提出する「事業を始めました」という意思表示。
たった1枚の書類ですが、次のような大きな効果があります。
開業届を出すメリット | 信頼&実務面での効果 |
---|---|
屋号での請求書発行が可能 | 取引先に「個人事業主」として認識される |
ビジネス口座や融資申請がスムーズ | 補助金や助成金の申請にも有利 |
青色申告で最大65万円の控除 | 節税しながら正しく帳簿を管理できる |
契約・請求の信頼度が上がる | 「契約トラブルを避けたい」という発注者ニーズに応える |
とくに「請求書 ミス」や「契約書 トラブル」が起こったとき、開業届を出しているかどうかで対応の信頼度が大きく変わります。
また、税制面でも大きな優遇が受けられるようになります。
まだ、ちゃんと継続していけるかどうか分からないから、開業届は出さなくてもいいや…と考えるのは節税面から考えると非常に大きなリスクになってしまうでしょう。
【たった一つのこと】まずは開業届を最寄りの税務署に出すだけ!費用は無料!
特に副業から始めた人ほど、「そのうちでいいや…」と開業届を後回しにしがち。
でも、取引先は「契約トラブル」にとても敏感です。
開業届の具体的な出し方手順
個人事業を始めるときは、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書(通称:開業届)」を提出します。以下は、初めての方でも迷わず進められるように、準備から提出までの流れを整理した手順です。
1. 提出期限を確認する
開業届は、事業を開始した日から1か月以内に提出します。
例えば、実際に仕事を始めた日や初めて売上が発生した日を事業開始日として記入します。
1か月を過ぎても罰則はありませんが、青色申告を希望する場合は期限内提出が条件になるので注意が必要です。
2. 書類を入手する
書類は次のいずれかの方法で入手できます。
- 国税庁ホームページからPDFをダウンロードして印刷
- 最寄りの税務署で直接受け取る
青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」も同時に用意しておきます。
3. 記入内容を準備する
届出書には以下の内容を記入します。事前にメモしておくとスムーズです。
- 氏名・住所・電話番号
- 事業の開始日
- 屋号(任意。あれば名刺や請求書に活用できます)
- 事業の種類(例:Webデザイン業、飲食業など具体的に)
- 所得の種類(通常は「事業所得」)
- 事業所の住所(自宅兼用でも可)
- 事業専従者(家族を給与支給する場合)
4. 青色申告を希望する場合の追加書類
節税効果が大きい青色申告をする場合は、青色申告承認申請書も同時に提出します。複式簿記や帳簿付けが必要ですが、65万円控除などのメリットがあります。
5. 提出方法を選ぶ
以下のいずれかで提出します。
- 税務署の窓口へ直接持参
- 郵送(控え用と返信用封筒・切手を同封)
- **e-Tax(オンライン)**で電子申請
控えは必ず手元に保管しておきましょう。屋号で銀行口座を作る場合などに必要になることがあります。
6. 提出後にやること
開業届を出したら、事業用の銀行口座やクレジットカードを開設すると管理が楽になります。合わせて会計ソフトの導入も早めに行うと、確定申告時に負担が軽くなります。
信用を得るには、「きちんと届け出をして、事業としてやっている」ことを見せるのが第一歩。
SNSでの発信より、こうした基本的な整備の方が、実は効果的なブランディングになるのです。
その一歩、CFQ公式参考書が背中を押します
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そんな声に応えて、CFQ(個人事業経営士)の公式テキストでは、開業届の書き方から屋号の決め方、青色申告の基礎まで、やさしく実務的に解説しています。
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今すぐ始める「プロフェッショナルへの第一歩」
開業届の提出は、フリーランスとしてプロフェッショナルになるための「はじめの一歩」です。
手続き自体は無料で、税務署への提出も郵送で可能です。
この記事を読んでいるあなたも、きっと「いつかやろう」と思っているのではないでしょうか。
でも、「いつか」はいつまでたっても来ません。
明日からでも、いや今日からでも行動を始めませんか?開業届を提出して、事業用口座を開設し、青色申告の準備を整える。
これらの基礎を固めることで、あなたのフリーランス人生は確実に変わります。
スキルがあるのに信頼されない、そんな状況から抜け出すために。
まずは税務署のホームページで開業届の様式をダウンロードすることから始めてみてください。
あなたの「プロフェッショナルへの道」は、そこから始まります。