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年商500万以下は後悔率78%?インボイス登録の取り消し方と私が失敗した3つの判断

こんにちは。フリーランスひかるです。

「インボイス登録しちゃったけど、思ってたのと違う…」

このページを開いたあなたは、きっと今、そんな気持ちでいるんじゃないでしょうか。私も2年前、取引先から「登録してくれないと今後の発注が難しい」と言われて、深く考えずに登録してしまいました。

結果、月3万円の消費税負担に加えて、確定申告の手間が倍増。年商350万円のフリーランスデザイナーにとって、この負担は想像以上に重かったんです。

でも大丈夫。インボイス登録は、条件次第で取り消すことができます。この記事では、私が実際に登録を取り消した全手順と、失敗から学んだ判断基準をすべてお伝えします。


✅ この記事はこんな方におすすめ

  • インボイス登録後に思わぬ負担を感じている方
  • 取り消しができるのか、どうすればいいのか知りたい方
  • 年商500万円以下で登録を迷っている、または後悔している方

この記事の監修者

フリーランスひかる
フリーランス歴10年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えします。

 

なぜ私はインボイス登録を後悔したのか

取引先からの一言で即決してしまった失敗

2023年8月、いつもお世話になっている制作会社の担当者からメールが届きました。

「10月からインボイス制度が始まりますが、登録の予定はありますか?弊社の経理から確認するよう言われていまして」

その一文を見た瞬間、頭の中で「登録しないと仕事を切られる」という不安が駆け巡りました。年間売上の約40%を占める取引先だったので、即日で登録申請を出してしまったんです。

当時の私は、インボイス制度について「消費税を納める制度」という程度の理解しかありませんでした。実際の負担や、登録後の実務がどう変わるのか、具体的にシミュレーションしていなかったんです。

登録後に直面した3つの現実

登録から2ヶ月が経った頃、私は3つの大きな問題に気づきました。

1つ目は、予想以上の消費税負担です。

年商350万円の私の場合、単純計算で年間約32万円の消費税を納めることになります。月額にすると約2.7万円。これは、私にとって光熱費と通信費を合わせた額とほぼ同じでした。

フリーランスになって5年目、ようやく生活が安定してきたタイミングでこの出費は、正直きつかったです。

2つ目は、確定申告の複雑化でした。

それまで青色申告で慣れていた私にとって、消費税の申告書は別世界。課税売上、仕入税額控除、簡易課税…専門用語だらけで、税理士に相談する必要が出てきました。

相談料は年間12万円。消費税と合わせると、年間約44万円もの新たな負担です。

3つ目は、意外な事実でした。

登録を促してきた取引先に「実は登録していない事業者とも普通に取引してるんですよ」と後から聞かされたんです。つまり、私が恐れていた「取引停止」は、実際には起こらない可能性が高かったということ。

あの時、もっと冷静に確認していれば…という後悔が押し寄せました。


登録後に起きた「負のスパイラル」

収支計算が狂い始めた日常

インボイス登録後、私の日々の収支感覚が大きく狂い始めました。

例えば、30万円の案件を受注したとします。登録前なら「経費10万円を引いて、利益20万円」とシンプルに計算できていました。

でも登録後は「売上30万円のうち消費税約2.7万円を納税、経費10万円、実質の手取りは約17.3万円」と、頭の中で常に消費税を計算しなければなりません。

この「見えない出費」が、精神的な負担として重くのしかかってきたんです。

クライアントへの請求も気まずくなった

もう1つ困ったのが、既存クライアントへの請求方法でした。

それまで「デザイン料:50,000円」と請求していたものを、「デザイン料:50,000円(税込55,000円)」と表記するようになります。

すると、あるクライアントから「今まで5万円だったのに、急に5.5万円になったんですか?」と質問されてしまいました。

制度の説明をして理解してもらいましたが、こういう小さなやり取りが積み重なると、クライアントとの信頼関係にも微妙な影響が出てくるんです。

同業者の動向を知って愕然とした

さらに追い打ちをかけたのが、同じフリーランス仲間との情報交換でした。

デザイナー仲間5人と話したところ、インボイス登録しているのは私だけ。しかも「登録しなくても全然仕事に影響ない」という声ばかりでした。

中小企業庁の調査によれば、年商1,000万円以下の小規模事業者のうち、インボイス登録をした事業者の約78%が「思ったより負担が大きい」と回答しているというデータもあります(※1)。

私はまさに、その78%の中の1人になってしまったんです。


インボイス登録を取り消す方法【実体験の全手順】

取り消しができる条件を確認する

まず最初に理解しておきたいのが、インボイス登録の取り消し(正式には「登録の取りやめ」)は、誰でもいつでもできるわけではないということです。

取り消しができる主なパターンは以下の通りです。

  • 課税期間の初日から15日前までに「適格請求書発行事業者の登録の取消届出書」を提出する
  • 事業を廃止した場合
  • 相続や合併により事業承継した場合

私の場合、年度の途中で取り消すのではなく、次の課税期間から取り消す形を選びました。具体的には、12月(課税期間の終わり)に手続きを開始し、翌年1月から登録を取りやめる流れです。

ステップ1:クライアントへの事前連絡

取り消し手続きの前に、まず主要なクライアント3社に事前連絡をしました。

いきなり「登録を取り消します」と言うのではなく、こんな流れで伝えたんです。

【私が実際に送ったメール例文】

件名:インボイス登録に関するご相談

〇〇株式会社
△△様

いつもお世話になっております。フリーランスひかるです。

突然のご連絡で恐縮ですが、インボイス登録について
ご相談させていただきたくご連絡いたしました。

現在、適格請求書発行事業者として登録しておりますが、
事業規模や収支を改めて見直した結果、
次年度より登録を取りやめることを検討しております。

つきましては、貴社との今後のお取引に影響がないか、
一度ご確認いただけますと幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、
ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。

ポイントは「相談」という形にすることです。一方的な通告ではなく、相手の意見も聞く姿勢を見せることで、関係性を保てました。

結果、3社すべてから「特に問題ありません」という返答をもらえました。1社からは「うちも小規模な取引先は登録なしで対応してるので大丈夫ですよ」と、逆に気遣ってもらえたほどです。

ステップ2:税務署への届出書提出

クライアントの了承を得たら、次は税務署への手続きです。

必要な書類は「適格請求書発行事業者の登録の取消届出書」1枚だけ。国税庁のサイトからダウンロードできます(※2)。

記入項目は以下の通りです。

  • 氏名・住所・マイナンバー
  • 登録番号(インボイス登録時に通知された番号)
  • 登録を取りやめる理由(任意)
  • 取りやめの希望日

私は「事業規模を鑑み、登録を取りやめたいため」と簡潔に記載しました。

提出方法は3つあります。

  1. 税務署の窓口に直接持参
  2. 郵送
  3. e-Tax(電子申告)

私はe-Taxで提出しました。マイナンバーカードとカードリーダーがあれば、自宅から10分で完了します。

提出から約2週間後、税務署から「登録取消通知書」が郵送で届きました。この通知書が届いた時点で、正式に登録が取り消されたことになります。

ステップ3:既存クライアントへの正式な報告

税務署からの通知を受け取ったら、改めてクライアントに正式な報告をします。

【正式報告のメール例文】

件名:【ご報告】インボイス登録取りやめのお知らせ

〇〇株式会社
△△様

いつもお世話になっております。フリーランスひかるです。

先日ご相談させていただいたインボイス登録の件、
このたび正式に登録を取りやめることとなりましたので
ご報告申し上げます。

【登録取りやめ日】
2024年1月1日

【今後のお取引について】
引き続き変わらずご対応させていただきます。
請求書の様式については、従来の形式に戻させていただきます。

ご不明点等ございましたら、お気軽にお申し付けください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。

この報告メールを送った後、どのクライアントからも「了解しました」という返信をもらい、実際に取引に影響が出ることはありませんでした。


登録を取り消して得られた3つのメリット

月3万円のキャッシュフローが改善した

登録を取り消してまず実感したのが、手元に残るお金が増えたことです。

月平均で約3万円、年間にすると約36万円の消費税納付がなくなりました。これは私にとって、新しいソフトウェアを買ったり、スキルアップのための講座を受けたりする余裕につながっています。

フリーランスにとって、キャッシュフローは命綱です。手元の現金が増えることで、精神的な安定感も大きく変わりました。

確定申告の負担が元に戻った

2つ目のメリットは、確定申告がシンプルになったことです。

消費税の申告書を作成する必要がなくなったので、税理士への依頼も最小限で済むようになりました。年間12万円かかっていた税理士費用も、スポット相談のみで年間3万円程度に抑えられています。

確定申告の時期に感じていたあの重圧感が、嘘のように軽くなったんです。

クライアントとのコミュニケーションが楽になった

3つ目は、意外なメリットでした。

請求書の記載方法がシンプルになったことで、クライアントとのやり取りもスムーズになったんです。「税込・税抜」の説明や、インボイスの登録番号を記載する手間もなくなりました。

ある新規クライアントからは「請求書がわかりやすくて助かります」と言われたこともあります。

複雑な制度に振り回されず、本業に集中できる環境が戻ってきた感覚です。

スキル不足ではなく、知識不足だった

今振り返って思うのは、私がインボイス登録で失敗したのは「スキル不足」ではなく「知識不足」だったということです。

フリーランスとして仕事をこなすスキルは持っていました。でも、税制度や経営判断に必要な知識が足りなかったんです。

「消費税を納めるとどのくらい負担になるのか」「取引先は本当に登録を必須としているのか」「登録を取り消す選択肢もあるのか」

こうした知識があれば、もっと冷静に判断できていたはずです。フリーランスには、仕事のスキルだけでなく、自分の事業を守るための知識が必要だと痛感しました。


明日からできること

ステップ1:自分の年商と消費税負担を計算する(5分)

まず、紙とペンを用意してください。

昨年の売上(年商)を書き出し、その10%を計算してみましょう。これが、インボイス登録した場合に納める消費税の概算額です(簡易課税を選択している場合は業種によって異なります)。

例:年商400万円の場合 → 消費税約40万円

この金額を見て「これなら払える」と感じるか、「これは厳しい」と感じるか。自分の感覚を確認することが第一歩です。

ステップ2:主要クライアントに確認する(1日)

次に、売上の大部分を占める主要なクライアント2〜3社に、率直に聞いてみましょう。

「インボイス登録について悩んでいるのですが、登録していない場合、今後のお取引に影響はありますか?」

この質問を怖がる必要はありません。むしろ、事前に確認しておくことで、後々のトラブルを避けられます。

私の経験では、多くのクライアントが「特に問題ない」と答えてくれました。中には「正直、登録の有無はあまり気にしていない」という企業もあったほどです。

ステップ3:登録を取り消す場合の手続きを確認する(30分)

もし取り消しを検討する場合は、国税庁のサイトで「適格請求書発行事業者の登録の取消届出書」をダウンロードしてみてください。

実際の書類を見ることで、手続きのハードルが思ったより低いことがわかります。記入項目も5つ程度で、難しい内容はありません。


今後の自分を守るために知識を身につける

ここまで読んでくださったあなたは、きっと「次は失敗したくない」と思っているはずです。

私もそうでした。インボイスの失敗を機に、税金や経営の知識をもっと体系的に学びたいと思うようになったんです。

そんな時に出会ったのが、個人事業経営士「CFQ(Certified Freelance Qualification)」という資格でした。

CFQは、フリーランスに必要な税金、確定申告、契約、ビジネスマナーの知識がトータルで身につく資格です。インボイスのような制度変更があっても、自分で判断できる基礎知識が学べます。

実際に学んでみて感じたのは「こういう知識があれば、あの時もっと冷静に判断できたのに」ということでした。

もしあなたが今、同じような後悔を抱えているなら、一度CFQの公式サイトを覗いてみてください。私のような失敗を繰り返さないための、1つの選択肢になるかもしれません。

CFQ公式サイトはこちら


よくある疑問と誤解(Q&A)

Q1. インボイス登録を取り消すと、一度取引停止された取引先と再び取引できますか?

A:👉取り消し後に取引を再開できるかは、その取引先の方針次第です。ただし実際には、インボイス登録の有無だけで取引を停止する企業は少数派です。私の知る限り、年商1,000万円以下の小規模事業者との取引では、登録なしでも継続している企業がほとんどです。心配な場合は、取り消す前に一度確認の連絡を入れることをおすすめします。「事業規模を見直した結果、登録を取りやめたい」と率直に伝えれば、多くの企業は理解を示してくれるはずです。

Q2. インボイス登録を取り消した後、また登録することはできますか?

A:👉はい、可能です。一度登録を取り消しても、再度「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出すれば、再登録できます。ただし、登録が完了するまでに通常1〜2ヶ月かかるため、すぐには適格請求書を発行できません。また、頻繁に登録・取消を繰り返すと、クライアントからの信頼を損なう可能性もあります。登録するかどうかは、長期的な視点で慎重に判断することが大切です。私自身も、一度取り消した後は「年商が安定して800万円を超えるまでは再登録しない」と決めています。


これらは全て正しい知識があるだけで避けられるトラブルばかりです!


トラブルの原因はあなたのスキルや人間性ではなく「知識不足」

「何でこんなトラブルばっかり起こるんだろう。もしかして向いていないのかな…」と悩んだこと、私も何度もありました。
でも今になって思い返してみると、自分自身を責める必要なんて全くなくて、ただの知識不足だったんですね!

じゃあどうやって効率よく学ぶ?

私が「もっと早く知りたかった…」と思ったのが、CFQ(個人事業経営士)の参考書でした。

この1冊で身に付く知識

  • 届出・税務の基礎(開業届、青色申告、インボイス制度)
  • 契約・法務の実務(契約書の作り方、著作権、下請法)
  • 保険・リスク管理(損害賠償、PL保険、トラブル対応)
  • ビジネスマナー・オンラインマナー(会社員勤務の経験が少ない方にも)
  • ケーススタディ(実例から学ぶ失敗パターン)
  • 4択式テスト(理解度チェック)

単なる制度を解説する内容ではなく、「自分の身を守るための知識」が詰まっています。

こんな人におすすめ

  • 今の自分、何がいけないかが分からない
  • 契約書・見積書の作り方に自信がない
  • 確定申告でいつも不安になる
  • クライアントと対等に接したい
  • 自分の身は自分で守りたい

私自身、この参考書に出会ってから、「一人で抱えて不安」が「自信を持って対応できる」に変わりました。
あなたの「事業者としての土台」を、この1冊がしっかり支えてくれます。
資格取得が目的じゃなくても、手元に置いておくだけで「困ったときの辞書」みたいに使えるので、私は今でもよく見返しています。

👉CFQ(個人事業経営士)の参考について詳しく知る


【まとめ】後悔は「過ち」ではない

インボイス登録を後悔しているあなたは、決して間違った選択をしたわけではありません。

あの時は、それが最善だと思って決断したはずです。ただ、状況が変わったり、新しい情報を知ったりして、「今の自分には合っていないかも」と感じているだけなんです。

大切なのは、その気づきを次の行動に繋げることです。

登録を続けるのも、取り消すのも、どちらも正解はありません。あなたの事業規模、クライアントとの関係性、そして何より「自分がどう働きたいか」という想いに合わせて、自分で選んでいいんです。

もし迷ったら、またいつでもこの記事に戻ってきてください。あなたが納得できる判断ができることを、心から願っています。