コンテンツへスキップ

法人化+個人事業主の二刀流でやってはいけないこと|「同一事業」と判断されるリスク

  

こんにちは。フリーランスひかるです。

売上が伸びてきて、そろそろ法人化を考え始めた。 でも「マイクロ法人と個人事業主の二刀流」で節税できるという話も聞いて、どっちがいいのか迷っている。 そんな状態でこのページにたどり着いた人、けっこう多いんじゃないでしょうか。

正直に言うと、私も同じところで1年近く足踏みしました。 売上が大きくなれば法人化で節税になる。 でも個人事業主のままの身軽さも、正直まだ手放したくない。

そのタイミングで「マイクロ法人を作って二刀流にすれば、いいとこ取りができる」という情報に飛びついたことがあります。

でも実は、そこで一度踏みとどまったことが、今のいちばんの財産になっています。 ピンチはチャンス、とよく言いますが、これはまさにそれでした。

実はこれ、CFQ(個人事業経営士)でもがっつりカバーしてる話の一部です。 税金や契約の知識って、こうやって「知らないと選択肢を間違える」場面で一気に効いてきます。

この記事を読むとわかること

  • マイクロ法人と個人事業主の二刀流で、なぜ「同一事業」がアウトなのか
  • 二刀流を検討する中で税理士から聞いた、実際に否認された人の生々しい数字
  • 法人化しないという選択肢も含めて、今日から自分で判断するための3ステップ

マイクロ法人 個人事業主の二刀流はアウト?先に答えます

先に結論です。

マイクロ法人と個人事業主を両方持つこと自体は、違法でも何でもありません。 ただし、法人側と個人側の事業内容がほぼ同じだと話は変わります。

税務署から「所得を分散させるためだけの分割」とみなされるリスクがあるからです。 そうなると法人の所得と個人の所得が合算されて、課税し直される可能性が出てきます。

分けた意味がなくなるどころか、追徴課税と延滞税で余計にお金が出ていく。 節税のつもりが、いちばん高くつく選択になりかねません。

なぜそう言い切れるのか。 実は私も、税理士に相談する中でその「境界線」を教えてもらった経験があります。

なぜ「同じ事業でも大丈夫」と誤解してしまうのか

二刀流の話は、SNSやブログで「役員報酬を低くして社会保険料も節税できる」という切り口だけが広まりがちです。

役員報酬を低く設定すれば、法人側の社会保険料負担を抑えられる。 法人税は年800万円以下の部分に軽減税率が使える。

ここまでは間違っていません。

でも「事業内容を明確に分ける」という前提条件が、いつの間にか抜け落ちて伝わっているケースをよく見かけます。

消費税についても同じです。 新設法人は条件付きで数期にわたり消費税が免税になる余地があります。

ただしインボイス制度が始まってからは、取引先の求めでインボイス登録すれば結局課税事業者になるので、免税の恩恵はかなり限定的になりました。

「免税をリセットするためだけ」に近い分割は、税務署にとってもわかりやすい否認ポイントです。

簡単に整理すると、こういう位置関係になります。

項目個人事業主のみ二刀流(適切に分離)二刀流(NG例)
事業内容ひとつ明確に別分野ほぼ同じ内容
税務署の見方通常課税節税スキームとして妥当所得分散とみなされ合算課税のリスク
社会保険国保・国民年金法人側は役員報酬に応じ社保加入実態が伴わないと遡及是正の対象
消費税免税該当なし条件を満たせば数期分の余地免税目的だけの分割は否認対象

法人と個人、それぞれの事業をどう線引きするかは、実は個人事業主の税金・保険・年金の全体像を先に理解しておくと判断しやすくなります。

法人化するか迷った1年間で気づいたこと

私が法人化を迷っていた頃、いちばん引っかかっていたのは税金の話じゃありませんでした。

個人事業主のままなら、確定申告も契約もひとりで完結する。 法人化した瞬間、決算・社会保険・登記といった事務が一気に増える。

その身軽さを手放す覚悟が、正直まだできていなかったんです。

そこで出会ったのが「二刀流にすれば節税と身軽さの両方が取れる」という情報でした。 飛びつきそうになったのを止めてくれたのは、顧問税理士の一言です。

「それ、事業内容が同じだと後で痛い目見ますよ」

このひとことがなければ、そのまま突き進んでいたと思います。

これはスキル不足でも、判断力の欠如でもありません。 単純に「事業を分けるとはどういうことか」という知識が、私の中になかっただけです。

法人化にせよ二刀流にせよ、迷いの正体はだいたい知識のすき間にあります。

「追徴課税34万円」二刀流で詰んだのは、他人事じゃなかった

顧問税理士が、ある案件の話をしてくれた。

同業のWebディレクター、Aさん。 個人事業主として制作会社から案件を受けながら、マイクロ法人でも同じ制作業務を請け負っていた。

役員報酬は月8万円に設定。 残りの利益は法人に留保して、社会保険料も低く抑えていた。

税務調査が入ったのは設立から3年目の秋だった。

調査官が机に広げたのは、個人と法人、両方の取引先リスト。 発注元も業務内容も、ほとんど重なっていた。

「この二つ、実質的に同じ事業ですよね」

Aさんは答えに詰まった。 契約書の宛名を分けていただけで、仕事の中身は説明できなかったからだ。

数週間後に届いた通知書。 そこに書かれていた数字は「追徴税額 340,000円」。 延滞税は別途、という一文つきで。

顧問税理士はこう締めくくった。

「分けるって、書類上の話じゃないんですよ」

法人化を迷ったら、今日からできる3つの確認

行動に移すハードルを下げるために、まず3つだけ確認してみてください。

1つ目、今の売上と経費を棚卸しして、法人化した場合の税負担を試算する。 2つ目、法人化するなら「個人事業と何が違う事業になるか」を一文で説明できるか確認する。 3つ目、説明できないなら、二刀流ではなく法人化1本、または個人事業主のまま拡大という選択肢を検討する。

順番に進めるだけで、判断のスピードはかなり上がります。

法人化は、迷っている間は焦って決める必要がありません。 むしろ「事業を分ける理由」が言葉にできた時が、動くタイミングです。


 あなたのその損、9割は「知らなかっただけ」

お金の仕組みが分かっていなかったり、契約知識がなくてトラブルを起こしてしまったり…。

会社員なら、副業や転職の相談をするとき「お金や契約の基礎がある人」と資格バッジで証明できる。
フリーランスなら、案件に応募するとき「契約トラブルを起こさない知識がある」と資格バッジで証明できる。

契約・税金・ビジネスマナーなど、働くうえで必要な実務知識を体系的に学べる資格
それが「個人事業経営士・CFQ」です。

「知らなかった」をなくす資格、それがCFQ。

仕事の信頼の証・CFQ資格認定証

あなたのその損、9割は「知らなかっただけ」

契約・税金・ハラスメント対応など、実務全般を体系的に学べ、自信を持って仕事をできるようになるのがCFQ(個人事業経営士)の資格です

まずは無料模擬試験で、自分の知識が今どのくらいのレベルなのかを確かめてみましょう!

マイクロ法人と二刀流に関するよくある疑問 

(個人事業経営士CFQ 監修)

Q1. マイクロ法人はどこかから見つかってバレるものですか?

A:税務署は法人と個人、双方の申告内容を突き合わせて確認できる立場にあります。 取引先が重なっていたり、事業内容がほぼ同じだったりすると、税務調査で指摘される可能性は十分にあります。 隠せるかどうかではなく、実態として説明できる分け方になっているかどうかが問われます。

Q2. 二刀流は今からでも間に合いますか?

A:すでに二刀流の状態で、事業内容が重なっていると感じているなら、今から業務範囲を明確に分け直すことは可能です。 契約書や取引内容を見直して、法人側と個人側で扱う業務を実際に切り分けることが先決です。 判断に迷う場合は、顧問税理士に現状を正直に相談するのがいちばん早い解決策になります。


このように、正しい知識があるだけでトラブルは避けられます!


まとめ|二刀流に迷ったら、ここに戻ってきてください

マイクロ法人と個人事業主の二刀流は、正しく事業を分けられれば有効な選択肢です。

ただし事業内容が同じままだと、節税どころか追徴課税のリスクを背負うことになります。 法人化するかどうかで迷っている今の状態は、決して判断力不足ではありません。

売上が伸びた先の選択肢は、法人化だけでも、二刀流だけでもないはずです。 個人事業主のまま拡大するという道も、ちゃんと残っています。

また迷ったら、このページに戻ってきてください。

 

この記事の監修者

フリーランスひかる
大手IT企業に勤務後独立。フリーランス歴15年超。
報酬未払い、契約トラブル、ブラッククライアント案件…いろんな修羅場を経験してきました。
「あの時知ってさえいれば…」という後悔をバネに、フリーランスの人が同じ失敗をしないよう、自分の身を守る知識と、今日からできる対処法をお伝えしていきます。
フリーランス実務資格「個人事業経営士CFQ」監修