
こんにちは。フリーランスひかるです。
「来月から単価を上げさせていただきたいのですが…」そう切り出す瞬間、心臓がバクバクして手が震えた経験、ありませんか。私は5年前、初めて値上げ交渉をしたとき、送信ボタンを押すまでに3日もかかりました。「これで契約切られたらどうしよう」「生活費が払えなくなる」そんな不安で夜も眠れなかったんです。
でも今では、12社のクライアントに値上げを提案し、11社が承諾。契約継続率は92%です。時給2000円だった私の単価は、今では5000円になりました。年収にすると、約600万円アップしたことになります。
値上げって、実はやり方次第なんです。闇雲に「値上げします」と伝えるのではなく、クライアントの心理を理解し、適切なタイミングと伝え方を選べば、むしろ信頼関係が深まることもある。今日は、私が実際に使った値上げメールの全文と、契約継続率を高めた6つの心理テクニックをすべて公開します。
✅ この記事はこんな方におすすめ
- フリーランス歴3年以上で、そろそろ単価を上げたいと考えている方
- 値上げを切り出したいけれど、契約終了が怖くて言い出せない方
- 過去に値上げ交渉をして失敗した経験がある方
- クライアントとの関係を壊さずに、適正価格で仕事を受けたい方
- 具体的な値上げメールのテンプレートや伝え方を知りたい方
フリーランス4年目、私が値上げを決意した理由
あれは2020年の秋でした。私はWebデザイナーとして、月に5〜6社のクライアントを抱えていました。一見、順調に見えたフリーランス生活。でも、実際は時給換算すると2000円程度。週6日、1日10時間働いても、月収は30万円台後半がやっとでした。
ある日、同業の友人と飲んだとき、彼女がこう言ったんです。「私、最近単価上げたんだ。時給5000円になったよ」と。正直、ショックでした。同じスキル、同じ経験年数なのに、なぜこんなに差があるのか。
家に帰って冷静に考えました。私がずっと時給2000円のままだった理由は、単純に「値上げを言い出せなかったから」でした。クライアントに嫌われたくない。契約を切られたら生活できない。そんな恐怖が、私の言葉を飲み込んでいたんです。
でも、このままじゃダメだと気づきました。スキルは上がっているのに、報酬が変わらないのはおかしい。もっと言えば、私を安く使い続けることは、クライアントにとっても健全な関係ではないはずです。
翌週、私は意を決して、一番長く付き合っているクライアントに値上げを提案することにしました。送るメールの文面を何度も書き直し、友人に添削してもらい、夜中に何度も読み返しました。そして、ついに送信ボタンを押した瞬間、全身から力が抜けたのを今でも覚えています。
結果は、予想外でした。翌日、クライアントから返信が来て、「問題ないです。むしろ今までありがとう」という言葉とともに、承諾の連絡をもらったんです。拍子抜けするほど、あっさりと。
値上げを躊躇した結果、失ったもの
値上げを先延ばしにしていた頃、私は多くのものを失っていました。それは、お金だけではありません。
まず、時間です。低単価の仕事を大量に抱えることで、休日はほとんどなくなりました。友人からの誘いも断り、家族との時間も削り、ひたすらパソコンに向かう日々。気づけば、「忙しい」が口癖になっていました。
次に、自信です。「私の仕事って、この程度の価値しかないのかな」と考えるようになりました。スキルアップのための勉強時間も取れず、新しいことにチャレンジする余裕もない。どんどん自分が安売りされている気がして、モチベーションが下がっていきました。
そして、健全なクライアント関係です。安い単価で引き受けていると、クライアント側も「この人は安いから」という理由で依頼してくることが増えました。価値ではなく、価格で選ばれている。その事実に気づいたとき、胸が締め付けられる思いでした。
実際、フリーランス協会の調査によると、「適正価格で受注できていない」と感じているフリーランスは全体の58%にのぼります。多くの人が、私と同じように値上げを躊躇し、結果として自分の価値を下げてしまっているんです。
2021年には、あるフリーランスライターが過労で倒れたというニュースも話題になりました。彼女は低単価の仕事を大量に受けていたため、月に200時間以上働いていたそうです。値上げを言い出せなかったことが、最終的に健康を害する結果につながってしまった。これは決して他人事ではありません。
値上げを躊躇することは、目先の安心感を得る代わりに、長期的な成長と健康を犠牲にすることだと、私は痛感しました。
契約継続率92%を実現した6つの心理テクニック
では、具体的にどうやって値上げを伝えれば、クライアントに納得してもらえるのか。私が実践した6つの心理テクニックを紹介します。
1. アンカリング効果を使う
人は最初に提示された数字を基準にして判断する傾向があります。これをアンカリング効果と言います。
私は値上げを伝える際、「業界の平均単価は時給6000円です」という情報を先に伝えました。その上で、「私は5000円でお願いしたいと考えています」と提案することで、相対的に安く感じてもらえるんです。
実際のメール文例はこちらです。
「現在、Web制作業界の平均単価は時給5500円〜6500円となっております。私自身のスキルアップと、より質の高いサービスをご提供するため、来月より時給5000円にて承らせていただきたく存じます」
このように、まず高めの基準を示すことで、自分の提案がリーズナブルに見えるよう工夫しました。
2. 互恵性の原理を活用する
人は何かをしてもらったら、お返しをしたくなる心理があります。これを互恵性の原理と言います。
私は値上げを提案する1ヶ月前から、クライアントに対して「小さな無償サービス」を増やしました。たとえば、納品後に簡単な修正を無料で対応したり、ちょっとしたアドバイスを追加で提供したり。これにより、クライアント側に「いつもお世話になっているから」という心理が生まれ、値上げを受け入れやすくなるんです。
メールでは、こう書きました。
「いつも貴社のプロジェクトに関われること、大変感謝しております。これまで〇〇の改善提案や△△のサポートなど、微力ながらお力添えさせていただきました。今後もより一層のサービス向上を目指し、単価の見直しをお願いできればと考えております」
過去の貢献を具体的に示すことで、「この人には値上げに応じる価値がある」と思ってもらえました。
3. 損失回避の法則を使う
人は得をすることよりも、損をすることを避けたがる傾向があります。これを損失回避の法則と言います。
私は値上げを伝える際、「このままだと継続が難しい」というニュアンスを匂わせました。もちろん、脅すような言い方ではなく、あくまで事実として。
「現在の単価では、今後のサービス品質を維持することが難しくなってまいりました。長くお付き合いいただいている貴社だからこそ、事前にご相談させていただきたく存じます」
こう伝えることで、クライアント側は「この人を失いたくない」という心理が働き、値上げを受け入れやすくなります。
4. 選択肢を用意する
人は選択肢があると、自分で決めたという満足感を得られます。値上げを一方的に通告するのではなく、複数のプランを提示するのが効果的です。
私はこんなふうに提案しました。
「以下の3つのプランをご用意いたしました。 プランA:現在の業務内容で時給5000円 プランB:一部業務を削減して時給4000円 プランC:業務範囲を拡大して時給5500円
貴社のご予算とニーズに合わせて、最適なプランをお選びいただければ幸いです」
結果、ほとんどのクライアントがプランAかCを選びました。選択肢を与えることで、「値上げを受け入れるか否か」ではなく、「どのプランにするか」という思考に切り替わったんです。
5. 社会的証明を示す
人は他の人がどうしているかを参考にして判断します。これを社会的証明と言います。
私は値上げメールで、「他のクライアント様からも同様の単価でお受けしております」という情報を伝えました。もちろん、具体的な社名は出さず、あくまで業界標準であることを示す程度に。
「現在、複数のクライアント様と時給5000円前後でお取引させていただいております。これは業界の適正価格に沿ったものであり、今後も安定したサービス提供を続けるために必要な見直しでございます」
他の人も同じ単価を払っているという事実は、クライアントの納得感を高めます。
6. タイミングを見極める
最後に、最も重要なのがタイミングです。私は値上げを伝えるタイミングを、プロジェクトの成功直後に設定しました。
あるクライアントのWebサイトリニューアルが成功し、アクセス数が2倍になったタイミング。そこで値上げを提案したんです。クライアントは成果に満足しており、「この人に任せてよかった」という気持ちが最高潮の時期。だからこそ、値上げも受け入れやすかった。
逆に、プロジェクトが失敗した直後や、クライアントが予算削減を検討しているタイミングは避けるべきです。相手の状況を見極めることが、成功率を大きく左右します。
実際に送った値上げメール全文を公開
ここで、私が実際にクライアントに送った値上げメールの全文を公開します。このメールで、12社中11社から承諾をもらいました。
件名:【ご相談】今後の業務委託契約について
〇〇株式会社 △△様
いつも大変お世話になっております。フリーランスWebデザイナーのひかると申します。
貴社とお取引を開始してから2年が経ち、これまで多くのプロジェクトに関わらせていただきました。〇〇サイトのリニューアルや△△キャンペーンのLP制作など、貴社の成長に少しでもお役に立てたことを大変嬉しく思っております。
さて、今回ご連絡させていただいたのは、今後の業務委託契約についてご相談がございます。
現在、Web制作業界では平均単価が上昇傾向にあり、同業のフリーランスは時給5500円〜6500円で受注しております。私自身も、この2年間でAdobe XDやFigmaの習得、UI/UXデザインのスキルアップに努めてまいりました。
つきましては、来月以降の業務について、以下のプランをご提案させていただきたく存じます。
プランA:現在の業務内容で時給5000円 プランB:デザインのみに特化して時給4500円 プランC:ディレクション業務も含めて時給5500円
昨今の物価高もあり、現在の単価では、今後のサービス品質を維持することが難しくなってまいりました。長くお付き合いいただいている貴社だからこそ、事前にご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
貴社のご予算とニーズに合わせて、最適なプランをお選びいただければ幸いです。ご不明点やご質問がございましたら、お気軽にお申し付けください。
今後とも、貴社のビジネス成長にお力添えできれば幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
フリーランスWebデザイナー ひかる
このメールのポイントは、感謝の気持ち、業界の状況、自分のスキルアップ、選択肢の提示、そして相手への配慮がすべて含まれていることです。一方的な通告ではなく、「相談」という形で伝えることで、クライアントも受け入れやすくなります。
実際、このメールを送った後、ほとんどのクライアントから24時間以内に返信があり、「問題ないです」「承知しました」という言葉をもらいました。中には、「もっと早く言ってくれればよかったのに」と言ってくれたクライアントもいました。
値上げがもたらした本当のメリット
値上げに成功した後、私の生活は大きく変わりました。
まず、収入が増えました。時給2000円から5000円になったことで、同じ労働時間でも月収は約75万円にアップ。年収にすると約600万円の増加です。これにより、貯金もできるようになり、経済的な不安がなくなりました。
次に、時間に余裕ができました。高単価の仕事を選べるようになったことで、案件数を減らしても生活できるように。週5日、1日8時間の働き方にシフトし、休日には友人と会ったり、趣味の時間を楽しんだりできるようになりました。
そして、何より大きかったのは、クライアントとの関係が変わったことです。値上げを受け入れてくれたクライアントは、私の価値を認めてくれている証拠。安さではなく、スキルや人柄で選んでくれているんだと実感できました。その結果、自信がつき、より良い仕事ができるようになりました。
また、値上げをきっかけに、クライアントとのコミュニケーションが深まったケースもあります。「どうしてこの金額なのか」「何ができるのか」を明確に伝えることで、お互いの期待値が一致し、トラブルが減りました。
フリーランスとして働く上で、値上げは単なる収入アップの手段ではありません。自分の価値を正しく伝え、健全なビジネス関係を築くための重要なステップなんです。
実は、値上げについて悩んでいた頃、私は「フリーランスの教科書」と呼ばれるCFQ公式参考書を読みました。この本には、契約書の作り方や税務の基礎知識、そして価格交渉の心理学まで、実務に必要な知識が網羅されています。特に、「自分の価値を適正に評価する方法」の章は、私の考え方を大きく変えてくれました。
値上げに不安を感じている方は、まず正しい知識を身につけることから始めるのがおすすめです。知識があれば、自信を持って交渉できるようになります。
明日からできること
値上げを成功させるために、明日からできることを3つ紹介します。
まず、自分の市場価値を調べましょう。同業のフリーランスがどれくらいの単価で仕事を受けているのか、求人サイトやフリーランス向けのマッチングサービスで相場を確認してください。ランサーズやクラウドワークス、フリーランススタートなどで、職種別の平均単価が公開されています。
次に、自分のスキルと実績を棚卸ししましょう。この2年間で何を学び、どんなプロジェクトを成功させたのか。具体的な数字や成果をリストアップしてください。これが、値上げを正当化する根拠になります。
そして、一番信頼しているクライアントに、まず相談してみましょう。いきなり全クライアントに値上げを通告するのではなく、関係性が良好なクライアントから試してみるのがおすすめです。成功体験を積むことで、自信がつき、他のクライアントにも伝えやすくなります。
値上げは、怖いものではありません。適切なタイミングと伝え方を選べば、むしろ関係が深まるきっかけになります。まずは小さな一歩から、踏み出してみてください。
よくある疑問と誤解(Q&A)
Q1. フリーランスが値上げを切り出すベストなタイミングはいつですか?
A:👉プロジェクトが成功した直後や、契約更新のタイミングが最適です。クライアントがあなたの仕事に満足しており、成果を実感している時期に伝えることで、承諾率が高まります。逆に、プロジェクトが失敗した直後やクライアントが予算削減を検討している時期は避けるべきです。また、年度の切り替わりや四半期の終わりなど、予算が見直されるタイミングも狙い目です。クライアントの経営状況や業界の動向をよく観察し、相手が受け入れやすい時期を見極めることが重要です。
Q2. 値上げを断られた場合、どう対応すればいいですか?
A:👉まず、理由を丁寧に聞きましょう。予算の問題なのか、価値が伝わっていないのか。理由がわかれば、対策を考えられます。予算の問題なら、業務範囲を調整して現在の単価を維持する提案をする。価値が伝わっていないなら、具体的な成果や改善点を示して再度交渉する。それでも難しい場合は、「次回の契約更新時に再度ご相談させてください」と伝え、その間にさらなる実績を積むことが大切です。また、断られたからといってすぐに契約を終了する必要はありません。現在の単価で続けながら、他のクライアントで高単価の案件を増やし、徐々にシフトしていく方法もあります。
Q3. フリーランスが複数のクライアントに一斉に値上げを伝えても大丈夫ですか?
A:👉一斉に伝えるのはリスクが高いため、段階的に進めることをおすすめします。まず、関係性が良好なクライアント1〜2社に値上げを提案し、成功体験を積みましょう。そこで得たフィードバックをもとに、メールの文面や伝え方を改善してから、他のクライアントに広げていくのが安全です。また、全クライアントに同じ単価を提示する必要はありません。業務内容や関係性、予算に応じて柔軟に調整することで、承諾率を高められます。大切なのは、自分のペースで進めることです。
これらは全て正しい知識があるだけで可能なことばかりです!
トラブルの原因はあなたの人間性ではなく「知識不足」
「何でこんなトラブルばっかり起こるんだろう。もしかして自分は向いていないのかな…」と悩んだこと、私も何度もありました。
でも今になって思い返してみると、自分自身を責める必要なんて全くなくて、ただの知識不足だったんですね。
CFQ(個人事業経営士)公式参考書は、まさにそんな人のために作られました。
この1冊で身に付く知識
- 届出・税務の基礎(開業届、青色申告、インボイス制度)
- 契約・法務の実務(契約書の作り方、著作権、下請法)
- 保険・リスク管理(損害賠償、PL保険、トラブル対応)
- ビジネスマナー・オンラインマナー(会社員勤務の経験が少ない方にも)
- ケーススタディ(実例から学ぶ失敗パターン)
- 4択式テスト(理解度チェック)
単なる制度を解説する内容ではなく、「明日から使える実践知識」が詰まっています。

こんな人におすすめ
- 今の自分、何がいけないかが分からない
- 契約書・見積書の作り方に自信がない
- 確定申告でいつも不安になる
- クライアントと対等に接したい
- もっと自分に自信を持ちたい
私自身、この参考書に出会ってから、「一人で抱えて不安」が「自信を持って対応できる」に変わりました。
あなたの「事業者としての土台」を、この1冊がしっかり支えてくれます。
【まとめ】値上げは「あなたの価値向上」
値上げを切り出すのは、本当に勇気がいることです。私も最初は震えながらメールを送りました。でも、適切な準備と伝え方をすれば、契約が終了するどころか、むしろ関係が深まることもあるんです。
今回紹介した6つの心理テクニックとメールテンプレートは、私が実際に使って成果を出したものです。あなたの状況に合わせてカスタマイズして、ぜひ使ってみてください。
値上げは、自分の価値を正しく伝え、健全なビジネス関係を築くための大切なステップです。適正価格で働くことは、長期的なキャリア形成においても欠かせません。
もし今、「値上げしたいけど怖い」と感じているなら、まずは一番信頼できるクライアントに相談してみてください。その一歩が、あなたのフリーランス人生を大きく変えるかもしれません。
あなたには、適正価格で働く権利があります。そして、クライアントには、あなたの価値を正しく評価する機会があります。お互いにとってWin-Winな関係を築くために、勇気を持って一歩踏み出してみましょう。
私自身、いろいろな失敗した経験があったからこそ、今は自信を持って実務を進められるようになりました。
「税務が不安…」「契約が苦手…」
そんな悩みも、正しい知識を持つことで大きな武器に変わります。
不安をそのままにするのではなく、知識を身につければ、あなたの自信につながり、そして、その自信が信頼を生むという未来が待っています。
フリーランスの資格「CFQ」は、そんなあなたの「自信と未来」を一緒に育てていきます。

よくある疑問と誤解(Q&A)
トラブルの原因はあなたの人間性ではなく「知識不足」

