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インボイスで納める消費税、納税してそのままにしていない?2割特例でいくら払う?実はさらに節税するための「あの方法」とは

こんにちは。フリーランスひかるです。

インボイス制度が始まってもう1年半以上経ちましたね。初めての消費税申告を終えて、思わず「えっ、こんなに納めるの?」って驚いた人も多いんじゃないでしょうか。私も最初の納税時、通帳の残高を何度も確認してしまった一人です。

でも実は、消費税を納めた後の処理方法次第で、翌年の所得税が減らせるって知ってました?「2割特例があるから楽だよね」って安心しているだけじゃ、もったいないんです。今回は、納税後に知っておきたい節税の仕組みについてお話しします。


✅ この記事はこんな方におすすめ

  • インボイス制度で初めて消費税を納めたフリーランスの方
  • 2割特例を使っているけど、まだ消費税の負担が重いと感じている方
  • 会計処理の方法で節税できるなんて知らなかった方
  • クライアントから信頼される、しっかりした税務知識を身につけたい方
  • もっと手取りを増やして、単価アップの交渉に自信を持ちたい方

「2割特例」でいくら払う?まずは計算方法を確認しよう

インボイス制度を機に課税事業者になった私たち小規模フリーランスには、本当にありがたい制度が「2割特例」です。これは2026年9月30日までの時限措置なので、使える今のうちにしっかり理解しておきたいところ。

具体的な計算はとってもシンプルです。

年間の税込売上が550万円だった場合

  • 売上に含まれる消費税:550万円 × 10/110 = 50万円
  • 2割特例での納税額:50万円 × 20% = 10万円

つまり、売上の約1.8%が納税額になる計算です。本来なら仕入れにかかった消費税を細かく計算して引き算しないといけないところを、一律2割で済むというのが2割特例の魅力なんですよね。

でも正直、この10万円って結構大きくないですか?私も初めて納付した時、「これが毎年続くのか…」って少し落ち込んだのを覚えています。収入が増えれば増えるほど、納税額も比例して上がっていくわけですから。

ちなみに、2割特例の適用に事前の届出は不要です。確定申告の時に申告書に○をつけるだけ。この手軽さも、忙しい私たちフリーランスには嬉しいポイントですね。

参考:国税庁「2割特例特設ページ」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_2tokurei.htm

納税して終わりじゃない!「税込経理方式」という選択肢

ここからが本題です。消費税を納めた後、あなたはその税額をどう処理していますか?

実は消費税の会計処理には「税込経理方式」と「税抜経理方式」の2つがあって、税込経理方式を選ぶと、決算時に消費税を「租税公課」として経費に計上できるんです。

私が最初にこの話を聞いた時、「え、納めた税金が経費になるの?」って目から鱗でした。考えてみれば当たり前のことなんですけど、誰も教えてくれなかったんですよね。

税込経理方式のメリット

税込経理方式では売上や仕入代金と消費税を区分しないため、経理処理が簡単です。そして何より大きいのが、消費税の納付税額を租税公課として必要経費に算入できるという点。

先ほどの例で言えば、10万円の消費税を納めたら、その10万円を「租税公課」という経費として計上できます。すると翌年の所得税の計算で、課税所得が10万円減るわけです。

所得税率が10%の人なら、10万円 × 10% = 1万円の節税 所得税率が20%の人なら、10万円 × 20% = 2万円の節税

これ、結構大きくないですか?私は年収500万円くらいのフリーランスなので、所得税率は約20%。つまり納めた消費税の2割分が、翌年の所得税として戻ってくるようなイメージなんです。

もちろん税抜経理方式にもメリットはあります。でも、消費税を経費計上するには税込経理方式でのみ使える租税公課を勘定科目としなければならないので、節税を考えるなら税込経理方式一択だと私は思っています。

参考:マネーフォワードクラウド確定申告「個人事業主は消費税を経費で計上できる?」 https://biz.moneyforward.com/tax_return/basic/73991/

私が税込経理方式に切り替えて感じた3つの変化

実は私、最初の年は何も考えずに税抜経理方式で処理していました。会計ソフトのデフォルト設定がそうだったから、という理由だけで。

でも税理士さんに相談した時、「ひかるさんの規模なら、税込経理の方が絶対いいですよ」って言われて、2年目から切り替えたんです。

1. 日々の記帳がシンプルになった

税抜経理だと、請求書1枚ごとに「これは本体価格がいくらで、消費税がいくらで…」って分けて入力しないといけません。でも税込経理なら、請求書に書いてある金額をそのまま入力するだけ。正直、これだけでストレスが激減しました。

2. キャッシュフローの見通しが立てやすい

税込経理だと、実際に動いたお金がそのまま帳簿に反映されます。「今月の売上は◯◯万円」「今月の経費は◯◯万円」がリアルに把握できるので、資金繰りの計画が立てやすくなったんです。

以前は「消費税分は別に考えないと…」って混乱することが多かったのですが、今はもう迷いません。

3. 確定申告後の手取りが増えた実感

これが一番大きかった。2年目の確定申告で、前年に納めた消費税10万円を経費として計上したら、所得税が約2万円減ったんです。2万円って、私にとっては1件分の小さい案件の報酬に相当します。

それが税金として戻ってきたわけですから、「ああ、知識って本当に武器になるんだな」って実感しました。

実際、freeeやマネーフォワードなどの主要な会計ソフトは、設定画面で「税込経理」「税抜経理」を簡単に切り替えられます。私はfreeeを使っていますが、設定変更は5分もかかりませんでした。

参考:freee会計(個人事業主向け) https://www.freee.co.jp/

2026年10月以降はどうなる?今から準備すべきこと

2割特例は2026年9月30日までの時限措置です。つまり、あと1年半ほどでこの優遇制度は終わってしまいます。

その後は「簡易課税制度」か「原則課税(本則課税)」のどちらかを選ぶことになります。簡易課税は業種によってみなし仕入れ率が決まっている制度で、業種次第では2割特例より有利になることも。

ただし、簡易課税制度の届出は、対象となる課税期間の初日の前日までに提出が必要なので、早めの検討が必要です。

私は今、税理士さんと一緒に「自分の業種だと簡易課税と原則課税、どっちが有利か?」を試算しています。デザイナーやライターなどクリエイティブ系の場合、仕入れが少ないので簡易課税が有利になるケースが多いそうです。

今からできる準備

  • 自分の業種のみなし仕入れ率を確認する(国税庁のサイトで調べられます)
  • 年間の経費(外注費含む)がどれくらいかを把握しておく
  • 税理士や商工会議所の無料相談を活用する

特に税理士への相談は、本当におすすめです。私も最初は「お金かかるし…」って躊躇していたのですが、初回無料相談だけでも目から鱗の情報がたくさん得られました。

参考:日本税理士会連合会「税理士をお探しの方」 https://www.nichizeiren.or.jp/


よくある疑問と誤解(Q&A)

Q1. フリーランスになって3年目ですが、売上が1000万円を超えそうです。2割特例は使えなくなりますか?

A:👉基準期間の課税売上高が1000万円を超えると、2割特例は使えなくなります。その場合は原則課税か簡易課税での申告になります。1000万円を超えそうな年は、事前に税理士に相談して、どちらの方式が有利か確認しておくと安心ですよ。

Q2. フリーランスは税込経理と税抜経理、どちらを選ぶべきですか?

A:👉消費税を経費計上したいなら、税込経理方式を選ぶ必要があります。特に小規模フリーランスの場合、日々の記帳も楽になり、翌年の所得税節税にもなるので、税込経理をおすすめします。

Q3. 消費税を払えない時、フリーランスはどうすればいいですか?

A:👉まずは税務署に相談しましょう。納税の猶予制度や分割納付の相談ができます。また、インボイス登録を取り消して免税事業者に戻る選択肢もあります。ただし、登録取消届出書を提出すると原則翌年からインボイスが失効しますので、クライアントとの関係を考慮して慎重に判断してください。

Q4. フリーランスが消費税で節税するには、他にどんな方法がありますか?

A:👉税込経理方式で租税公課として経費計上するのが基本です。中小企業投資促進税制を利用する場合、税込経理方式だと消費税を含めて控除額を計算するため控除額が大きくなることもあります。設備投資を予定しているフリーランスは要チェックです。

Q5. 税込経理方式と税抜経理方式の違いは?フリーランスはどんな場合に使うの?

A:👉税込経理方式は売上や経費を消費税込みの金額で記帳する方法で、税抜経理方式は消費税を分けて記帳する方法です。小規模フリーランスなら税込経理がおすすめ。理由は、日々の記帳が楽で、納めた消費税を租税公課として経費にできるから。一方、税抜経理は消費税を別管理するため正確性は高いけれど、手間がかかります。年商数千万円を超える規模になったら税抜経理も検討する価値がありますが、それまでは税込経理で十分です。


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【まとめ】納税は賢く、正しく節税で!

インボイス制度で消費税を納めるようになって、最初は「負担が増えたな…」って感じていました。でも、税込経理方式という選択肢を知ってから、見える景色が変わったんです。

消費税を納めるのは確かに痛いけれど、それを経費として翌年の所得税から減らせる。この仕組みを知っているかどうかで、手取りに数万円の差が出てくる。知識って、本当に武器になるんだなって実感しています。

2割特例はあと1年半の時限措置です。その後の選択肢を今から考えておくこと。税込経理方式で節税の土台を作っておくこと。これが、長く安定してフリーランスを続けていくための大事なステップだと思います。

お金の不安って、知らないことから生まれることが多いんですよね。逆に言えば、正しい知識を持つことで、不安は自信に変わります。クライアントとの契約も、税務の処理も、「ちゃんと分かってる」って自信を持てるようになると、仕事の質も変わってくるんです。

納税は決してゴールじゃない。むしろ、自分のビジネスをもっと強くするためのスタートライン。そう考えると、消費税の申告も、少し前向きに捉えられるようになりました。

私自身、いろいろな失敗した経験があったからこそ、今は慎重に、でも自信を持って実務を進められるようになりました。

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