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フリーランスが知らないと損する!請求書の源泉徴収で信頼度が3倍変わる正しい書き方とは?

はじめに

こんにちは。フリーランスひかるです。
請求書を送った後、クライアントから「源泉徴収はどうしましょうか?」と聞かれて、ドキッとした経験はありませんか?

私も駆け出しのころ、大手企業との初回取引で請求書を送ったとき、経理の方から「源泉徴収税額の記載がないのですが…」と連絡をいただき、冷や汗をかいたことがあります。
その時は慌てて訂正版を送り直しましたが、「この人、大丈夫かな?」と思われていたに違いありません。

でも、会社員の時もそうでしたが、「源泉徴収」ってなんのことかピンときていませんよね?(笑)

でも、フリーランスの請求書における源泉徴収の書き方一つで、クライアントからの信頼度は大きく変わります。正しく記載できれば「プロとして信頼できる」と評価され、間違えれば「経験不足かも」と思われてしまうのが現実です。

でも安心してください。源泉徴収の仕組みを理解し、正しい書き方をマスターすれば、クライアントとの関係性は確実に向上し、結果的に単価アップにもつながります。


この記事はこんな方におすすめ

  • クライアントに信頼されるフリーランスになりたい方
  • 請求書の書き方に自信がない方
  • 源泉徴収について正しく理解したい方
  • もっと単価を上げたい方
  • 契約書や税務処理に不安を感じている方

フリーランスの請求書で源泉徴収が必要になるケース

源泉徴収って聞くと、なんだか難しそうに感じますよね。でも実は、とてもシンプルな仕組みなんです。

私が初めて源泉徴収に遭遇したのは、Webライティングの案件でした。

10万円の報酬に対して、クライアントから「源泉徴収税額を差し引いて振り込みます」と連絡があったんです。その時は「え、何それ?税金を引かれるの?」と戸惑いました。

源泉徴収が必要な主な業務

  • 原稿料や講演料(ライティング、セミナー講師など)
  • デザイン料(ロゴ、Webデザインなど)
  • 翻訳料
  • システム開発費
  • コンサルティング料

これらの業務では、クライアント(支払う会社)が報酬から所得税を天引きして、代わりに税務署に納めてくれます。
つまり、フリーランスの代わりに税金を先払いしてくれる制度なんです。

ただし、全てのクライアントが源泉徴収をしてくれるわけではありません。
個人事業主同士の取引や、源泉徴収義務のない小規模な会社との取引では、源泉徴収されないこともあります。

請求書を送る前に、「源泉徴収はお願いできますか?」と確認するのが良いでしょう。

信頼される請求書の源泉徴収記載方法

では、実際にどのように請求書に記載すればいいのでしょうか?
私の失敗談も交えながら、正しい書き方をお伝えします。

基本的な記載パターン

業務委託料:100,000円
源泉徴収税額:-10,210円
お支払い金額:89,790円

最初の頃、私は源泉徴収税額の計算を間違えて、10,000円きっかりで計算していました。
正しくは「報酬額×10.21%」なのに、「×10%」で計算していたんです。
(※1円未満は切捨てです。注意!)
クライアントの経理担当者から「計算が合いません」と指摘され、恥ずかしい思いをしました。
(1回で支払う金額が1人あたり100万円を超える場合、100万円を超えた部分の税率は20.42%となります。)

詳細な記載例(推奨)

【請求内容】
Webサイトデザイン制作:100,000円
消費税(10%):10,000円
小計:110,000円
源泉徴収税額(10.21%):-11,231円
お支払い金額:98,769円

※源泉徴収税額は報酬額(税抜)に対して計算

この書き方のポイントは、計算根拠を明確にすることです。
「なぜこの金額になるのか」がクライアントにとって分かりやすく、経理処理もスムーズになります。

実際に、この詳細な書き方に変えてから、クライアントとのやり取りで数字について質問されることが激減しました。
「丁寧で分かりやすい」と評価いただくことも増え、継続案件につながるケースも多くなりました。


よくある間違いとその対処法

フリーランス仲間との情報交換で聞く「源泉徴収あるある」の間違いを整理してみました。私自身も経験した失敗談です。

間違い1

源泉徴収率を10%で計算してしまう
正しくは10.21%です。
復興特別所得税(0.21%)が含まれているためですが、これを忘れがちです。
私も最初の半年間、ずっと10%で計算していました。

間違い2

消費税込みの金額から源泉徴収税額を計算してしまう
源泉徴収は報酬額(税抜)から計算します。
110,000円(税込)なら、100,000円に対して10.21%を適用するのが正解です。

間違い3

源泉徴収の有無を事前に確認しない
これは私の苦い経験です。
大型案件で契約書を交わす際、源泉徴収について触れられていなかったため、「源泉徴収なし」だと思い込んでいました。
ところが請求時に「源泉徴収させていただきます」と言われ、予想より手取りが少なくなってしまいました。

対処法

事前確認のテンプレート
今は契約前に必ずこの質問をしています。

「お支払いの際、源泉徴収税額を差し引いてのお振込みとなりますでしょうか?請求書の記載方法を確認させていただきたく、よろしくお願いいたします。」

この一文を送るだけで、トラブルを未然に防げます。
むしろ、「税務について理解している人だな」と好印象を持たれることが多いです。

源泉徴収用の請求書テンプレート

こちらも用意しています。
源泉徴収あり・なしの2つの請求書パターンを用意しておくと、対応が非常に楽になります。

源泉徴収を味方につける戦略的な活用法

源泉徴収を「税金を引かれて損」と思っていませんか?実は、上手に活用すると大きなメリットがあるんです。

メリット1:税金の前払いで資金繰りが安定する
確定申告時に税金を一括で支払う必要がないため、資金繰りが楽になります。
私の場合、年間200万円の所得があれば約20万円が源泉徴収されるため、確定申告時の支払いが大幅に減り、資金計画が立てやすくなりました。

メリット2:クライアントとの信頼関係が深まる
源泉徴収について正しく理解し、適切に請求書に記載できることで、「税務知識がしっかりしている人」という印象を与えられます。
これまでの経験上、源泉徴収を正確に処理できるフリーランスは、継続案件を任せられる確率が高いです。

メリット3:単価交渉時の武器になる 「源泉徴収により手取りが減るため」という理由で、単価アップの交渉材料にできます。
実際に私は、この理由で10%の単価アップを実現したことがあります。
ただし、この交渉は信頼関係ができてからが前提です。

戦略的な請求書作成のコツ
毎回同じフォーマットを使い、計算ミスを防ぐことが重要です。
Excelやスプレッドシートで計算式を組んでおけば、金額を入力するだけで自動計算されます。

私は請求書テンプレートに「=報酬額×0.1021」の式を入れて、常に正確な計算ができるようにしています。
この小さな工夫によって、スピーディーな請求書作成ができ、クライアントからの信頼度アップにつながっています。


よくある疑問・誤解Q&A

Q1. 相手が個人のクライアントでも源泉徴収されますか?

👉基本的には源泉徴収されません。源泉徴収義務があるのは法人や一定規模以上の個人事業主です。ただし、相手が源泉徴収義務者かどうか不明な場合は、事前に確認しておきましょう。

Q2. 源泉徴収された分は後で戻ってきますか?

👉確定申告で所得税を計算し、源泉徴収された金額の方が多ければ還付されます。逆に足りなければ追加で納税します。つまり、源泉徴収は「税金の前払い」という性質なんです。

Q3. 源泉徴収税額を間違えて請求してしまいました。どうすればいいですか?

👉すぐにクライアントに連絡し、訂正版を送りましょう。「申し訳ございません。計算を間違えておりました。訂正版をお送りします」と素直に謝罪すれば、多くの場合は理解してもらえます。

Q4. クライアントが源泉徴収してくれませんでした。

👉源泉徴収義務のないクライアントの可能性があります。この場合、確定申告時にあなたが所得税を支払うことになります。事前確認の重要性がここにあります。

Q5. 請求書に「源泉徴収対象」と書いた方がいいですか?

👉必須ではありませんが、親切です。私は「※本業務は源泉徴収の対象となります」という注記を入れています。クライアントの経理処理がスムーズになり、好印象を与えられます。


「制度の理解」と「実務対応」のあいだに、いつも不安があった。

フリーランスの実務って、本当に複雑で難しい…。
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この参考書は、単なる制度解説ではありません。

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まとめ:小さな気遣いが大きな信頼を生む

源泉徴収の正しい書き方は、まるで「プロの証明書」のようなものです。

最初は私も「面倒だな」と思っていましたが、今では源泉徴収を味方につけて、クライアントとの信頼関係を深める重要なツールだと感じています。正確な計算、分かりやすい記載、事前の確認。これらの小さな気遣いが、あなたをより信頼されるフリーランスに押し上げてくれるはずです。

税務処理は確かに複雑で、一人で全てを完璧にこなすのは大変です。でも、基本的なルールを押さえれば、クライアントからの評価は確実に変わります。

もしもっと体系的に契約や税務について学びたいなら、専門的な知識を身につけることも大切です。あなたのフリーランス人生がより充実したものになることを心から願っています。

まずは次の請求書から、今回お伝えした書き方を試してみてくださいね。きっと、クライアントの反応の違いを感じられるはずです。

私自身、いろいろな失敗した経験があったからこそ、今は慎重に、でも自信を持って実務を進められるようになりました。

「税務が不安…」「契約が苦手…」
そんな悩みも、正しい知識を持つことで大きな武器に変わります。

不安をそのままにするのではなく、学んで備えれば、あなたの自信につながり、その自信が信頼を生むという未来が待っています。
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