
こんにちは。フリーランスひかるです。
ある日、確定申告を終えてホッとしていた私に、クライアントの経理担当者がこう言ったんです。
「ひかるさんって青色申告してないの?年間で結構な額、損してるかもよ」って。
それまで私は「白色申告で十分でしょ」と思っていました。
青色申告って、なんだか難しそうだし、帳簿つけるのも面倒そうで。
でも、その場で計算してもらったら、過去3年間で約48万円も多く税金を払っていたことが判明。
もしあなたが「青色申告って難しそう」「白色でも問題ないし」と思っているなら、あの時の私と同じです。
白色申告も立派な申告方法だけど、青色申告には知らないともったいないメリットがたくさんあるんです。
この記事を読み終わるころには、きっと「これなら私にもできる」と思えるはず。
今日は、私が実際に体験した青色申告の「リアル」をすべてお伝えします。
✅ この記事はこんな方におすすめ
- フリーランスになって3年以上経つけど、まだ白色申告のまま
- 青色申告に興味はあるけど、手続きが複雑そうで踏み出せない
- 開業届を出していない、または出したけど青色申告承認申請を忘れている
- 年間の所得が300万円を超えてきて、税金が気になり始めた
- クライアントから「ちゃんと青色申告してる?」と聞かれて焦った経験がある
「白色で十分」が、年48万円の損失につながった話
フリーランス3年目のある日、クライアントの経理担当者にこう言われました。「ひかるさん、青色申告してないの?もったいないよ」って。
そのときの私は「まだ収入も安定してないし、白色で十分」と思っていたんです。でも、その方が教えてくれた数字を聞いて、頭が真っ白になりました。
年間所得が400万円だった私の場合、青色申告特別控除65万円(当時)を使えば、所得税と住民税を合わせて約13万円も安くなる計算でした。しかも、過去3年間、この控除を受けられたはずなのに、合計で約48万円も多く税金を払っていたことになります。
48万円って、新しいパソコンが買えますよね。スキルアップのための講座にも通えます。それを、ただ「面倒そう」という理由だけで手放していた自分が、本当に情けなくて。
その日から、私は青色申告について本気で調べ始めました。すると、思っていたほど難しくないことがわかってきたんです。
青色申告を選ぶと何が変わるのか
個人事業主が青色申告を選択すると、主に3つの大きなメリットがあります。
1. 青色申告特別控除(最大65万円) これが一番大きいです。e-Taxで電子申告すれば、所得から65万円を差し引けます。紙で申告する場合でも55万円の控除が受けられます。
2. 赤字の繰越ができる(3年間) 事業が赤字だった年があっても、その損失を翌年以降3年間繰り越せます。つまり、翌年黒字になったときに、前年の赤字と相殺できるんです。
3. 家族への給与が経費にできる 配偶者や親族に仕事を手伝ってもらっている場合、「青色事業専従者給与」として経費計上できます。
私の場合、1つ目の控除だけで年間13万円の節税になりました。フリーランスを10年続けるなら、130万円。この差は大きすぎます。
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「もう遅い?」いいえ、今からでも間に合います
青色申告について調べていたとき、一番不安だったのが「今からでも間に合うのか?」ということでした。
実は、青色申告を始めるには「青色申告承認申請書」という書類を提出する必要があります。そして、この申請には期限があるんです。
開業届と青色申告承認申請、いつまでに出せばいい?
ここが多くのフリーランスが混乱するポイントです。私も最初、めちゃくちゃ悩みました。
すでに開業している場合 青色申告したい年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出します。たとえば、2025年分の確定申告から青色申告したいなら、2025年3月15日までに提出すればOKです。
これから開業する場合 開業日から2か月以内に「開業届」と「青色申告承認申請書」を一緒に提出すれば、その年から青色申告できます。
私が実際に税務署に行ったのは、2月の終わりでした。窓口の職員さんに「3月15日までに出せば今年から使えますよ」と教えてもらって、本当にホッとしたのを覚えています。
ちなみに、開業届を出していないフリーランスも意外と多いんですよね。でも大丈夫。開業届は開業から1か月以内に出すことになっていますが、実際には罰則はありません。今からでも出せば、青色申告の申請も一緒にできます。
実際の手続きは30分で終わった
税務署に行く前は「難しい質問されたらどうしよう」と緊張していました。でも、実際はとても簡単でした。
必要だったのは、この2つの書類だけです。
- 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
- 所得税の青色申告承認申請書
どちらも国税庁のWebサイトからダウンロードできます。事前に記入して持っていけば、窓口でのやりとりは本当にスムーズでした。
最近は、会計ソフトの「freee」や「マネーフォワード クラウド確定申告」を使えば、開業届も青色申告承認申請書も画面の指示に従うだけで作成できます。私も次に知人に勧めるなら、この方法を教えます。
帳簿づけが不安?実は自動化できます
青色申告のハードルで一番高いと感じるのが「複式簿記での帳簿づけ」ですよね。私も最初、この言葉を聞いただけで「無理だ」と思いました。
でも、現代のフリーランスには強い味方がいます。クラウド会計ソフトです。
私が選んだのは「マネーフォワード クラウド確定申告」
フリーランス5年目で青色申告に切り替えたとき、私が選んだのは「マネーフォワード クラウド確定申告」でした。
決め手は、銀行口座やクレジットカードと連携できること。取引が自動で取り込まれて、勘定科目まで提案してくれるんです。私がやることは、提案された内容を確認してボタンを押すだけ。
最初の1か月は、勘定科目の選び方に迷うこともありました。「これは消耗品費?通信費?」みたいな。でも、2か月目からは慣れて、月末の帳簿整理が30分程度で終わるようになりました。
年間プランで月額約1,000円。この投資で年間13万円の節税ができるなら、間違いなくお得です。
他にも「freee会計」や「やよいの青色申告オンライン」など、優れた選択肢があります。無料お試し期間があるので、自分に合うものを探してみてください。
65万円控除を受けるための3つの条件
最大控除額の65万円を受けるには、少しだけ条件があります。でも、難しくないので安心してください。
条件1:複式簿記で記帳する これは会計ソフトを使えば自動的にクリアできます。
条件2:貸借対照表と損益計算書を作成する これも会計ソフトが自動で作ってくれます。
条件3:e-Taxで電子申告する ここだけ少し準備が必要です。マイナンバーカードとカードリーダー(スマホでも可)が必要になります。
私は最初の年、マイナンバーカードを持っていなかったので55万円控除でした。でも翌年にマイナンバーカードを作って、65万円控除に切り替えました。その差額10万円でも、税金が約2万円変わります。
青色申告で変わった、クライアントとの関係
これは予想外の効果だったのですが、青色申告に切り替えてから、クライアントからの信頼が明らかに上がりました。
ある企業から新規案件の相談を受けたとき、先方の経理担当者から「青色申告されていますか?」と聞かれたんです。「はい、しています」と答えたら、「それなら安心ですね」と言われて。
後で聞いたら、その会社では外注先の管理をしっかりしていて、税務処理をきちんとしているフリーランスを優先的に採用しているとのことでした。青色申告は「この人はちゃんとしている」という信頼の証にもなるんですね。
単価交渉の場面でも有利に
もう1つ、印象的だったエピソードがあります。
長期契約のクライアントに単価アップの交渉をしたとき、「経費管理とか大変でしょ?」と理解を示してくれました。
そのとき私が「青色申告でしっかり管理しているので、適正な単価でお願いしたいんです」と伝えたら、スムーズに10%の単価アップが実現しました。
青色申告している=事業をきちんと管理している、という印象を与えられるんです。
これは、白色申告のときには感じられなかった変化でした。
次にあなたがすべきこと、3つのステップ
ここまで読んでくださって、きっと「やってみようかな」と思い始めているんじゃないでしょうか。でも、何から始めればいいか迷いますよね。
私が実際に踏んだステップを、そのまま共有します。
ステップ1:開業届と青色申告承認申請書を準備する(所要時間:30分)
国税庁のWebサイトから書類をダウンロードするか、会計ソフトの開業届作成サービスを使います。記入項目は思ったより少ないです。屋号、事業内容、開業日くらい。
ステップ2:税務署に提出する(所要時間:30分〜1時間)
郵送でもOKですが、私は直接行きました。窓口で「これで大丈夫ですか?」と確認できるので、初めてなら対面がおすすめです。混んでいなければ、ほとんど待ちません。
ステップ3:会計ソフトを選んで始める(所要時間:1時間)
無料お試しができるので、実際に使ってみて決めましょう。私は3つのソフトを試して、一番直感的に使えたものを選びました。
この3つのステップ、全部で3時間もあれば完了します。
たった3時間の行動が、年間13万円、10年で130万円の違いを生むんです。
よくある疑問と誤解(Q&A)
Q1. フリーランスになったばかりでも青色申告できますか?
A:👉はい、できます。むしろ、開業と同時に青色申告承認申請を出すのが理想的です。開業から2か月以内に申請すれば、その年から青色申告の適用を受けられます。私は5年目で切り替えましたが、「最初からやっておけばよかった」と後悔しました。収入が少ない年でも、赤字の繰越などのメリットがありますから。
Q2. フリーランスなら青色申告で全員65万円控除を受けられるの?
A:👉いいえ、65万円控除を受けるには、複式簿記での記帳と電子申告(e-Tax)が必要です。電子申告をしない場合は55万円控除になります。それでも十分大きいですが、マイナンバーカードがあれば電子申告は簡単なので、ぜひ65万円控除を目指してください。
Q3. 青色申告の承認申請を出す期限、いつまでですか?
A:👉すでに事業を始めている人は、青色申告したい年の3月15日まで。たとえば2025年分から青色申告したいなら、2025年3月15日までに提出します。新規開業の場合は、開業日から2か月以内です。期限を過ぎると、その年は白色申告になってしまうので注意してください。
Q4. フリーランスでも税理士に頼んだほうがいい?
A:👉収入規模や事業の複雑さによります。年間売上が500万円未満で、経費もシンプルなら、会計ソフトだけで十分対応できます。私も最初の2年間は自分だけでやりました。ただ、売上が1,000万円を超えてきたり、複数の収入源がある場合は、税理士のアドバイスがあると安心です。顧問契約でなくても、確定申告時期だけスポットで依頼する方法もあります。
Q5. 個人事業主として開業届を出すデメリットはありますか?
A:👉デメリットはほとんどありません。強いて言えば、失業保険が受けられなくなることくらいです。でも、フリーランスとして活動しているなら、すでに失業保険の対象外です。開業届を出すことで、青色申告のメリットが受けられるだけでなく、事業用の銀行口座開設や、小規模企業共済への加入もしやすくなります。
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この参考書は、単なる理論の解説ではありません。
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【まとめ】48万円の「損」から学んだこと
青色申告は、単なる税金の話じゃないんです。
自分の事業と真剣に向き合うきっかけになります。
毎月の収支を把握することで、どの仕事が利益を生んでいるのか、どこにムダがあるのかが見えてきます。
最初は「面倒そう」と感じるかもしれません。私もそうでした。
でも、会計ソフトを使えば月30分の作業で、年間13万円以上の節税ができる。
これって、時給換算したら驚くほど効率的な作業なんですよね。
それに、クライアントからの信頼も変わります。「この人はちゃんとしている」と思ってもらえる。
それが次の仕事につながり、単価アップにもつながっていく。
もしあなたが今、「まだ白色でいいかな」と思っているなら、3年前の私と同じです。
でも、この記事を読み終わったあなたは、もう一歩前に進めるはず。
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